世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

AEW TVマッチ2024 レビュー サモア・ジョー対フック/クリスチャン・ケイジ対ダスティン・ローズ他

AEW Dynamite #224 1/17/2024

AEW TNT王座戦
クリスチャン・ケイジ(c)(w/キルスイッチ&ニック・ウェイン)対ダスティン・ローズ

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 2002~2023年のRAWの様なマッチメイクだが、バイプレイヤーとしてしか扱われていなかったビンス政権下とは異なり、AEWでは魅力を存分に発揮することが出来る。

 クリスチャンのヒールプレイとデフォルメした受けでダスティンの攻撃の威力を倍増させる。ダスティンもオーソドックスなスタイルの選手の為、この魅力を理解出来るクリスチャンが相手だったのは幸運。流石に衰えを感じるシーンはあるにせよ、まだコンディションはキープしているダスティンにとっての最高の相手。

 ヒールプレイもそこそこに韻を踏む様に細かく攻防を打っていき、あわや王者交代かという必殺技ラッシュを受けてから、何とか薄氷の勝利を掴むこれぞクリスチャンというべき試合。相手の火力が足りないのなら、クリスチャン自身で相手の火力を上げる様に映していく。クリスチャン度の高い、クリスチャンファン必見の好勝負でした。

 好勝負。
評価:****

 

AEW世界王座戦
サモア・ジョー(c)対フック

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 サモアン・サブミッション・マシーン対ヒューマン・スープレックス・マシーンの愛息というマニア垂涎もののマッチメイク。

 ジョーはタズの現役直撃世代であり、TNAでも長く同僚だった間柄。もう試合をすることが出来ないタズに代わって、タズの様な凶悪なドミネイトでフックを破壊していくジョー。ダービー戦を超える程の圧倒感。

 実況席への裏投げにエプロンへのパワーボムという凶悪コンボに、フックの必殺レッドラムをすぐさま切り返して、無慈悲なコキーナ・クラッチで強引に眠らせる様は、伝説のネクロ戦を彷彿とさせるレベル。怖いジョーが19年近くの時を経て復活。無敵でプロテクトされていた期待の星フック相手にこれをするのが何よりのインパクト。

[Free Match] NECRO BUTCHER vs. SAMOA JOE - YouTube

 スカッシュでもなくフックの魅力は出した上で、完全に上回る仕組みの為、今後にも生かされるフックにも損の無い仕組みとなっている。10分にも満たない試合時間だが、他とは異なる独特の雰囲気を纏い、その雰囲気を熱気に変え、単に良い試合をしてくるのでは?という予想を裏切るまさかの仕上がり。AEWに完全に一本取られた試合でした。

 好勝負。
評価:****

全体評価:7.5

 

AEW Dynamite #223 - Homecoming 2024 1/10/2024
“ハングマン”アダム・ペイジ対クラウディオ・カスタニョーリ

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 ヘビー級の重厚さと、それに捉われない運動量。クラウディオ発信の激しい攻撃に真っ向から打ち返すハングマン。髭を蓄え、ワイルドな見た目で、荒々しさを手にしたハングマンは、クラウディオ相手でも絶対的主人公感をアピール。

 ストーリーも特になく、スポーツライクとも取れるシンプルな一進一退だが、演者の腕と華でマイナス意見を起こさせないハイレベルな激闘でした。

 好勝負。
評価:****