世界のプロレス探検隊

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CMLL Review 2024 "世紀の激突!" ブルー・パンテル対ブライアン・ダニエルソン/CMLL軍対BCC&サイダル他

CMLL Homenaje A Dos Leyendas 2024 3/29/2024

 

CMLL世界ライトヘビー級王座戦
バルバロ・カベルナリオ(c)対アヴェルノ
 ベテランと大ベテランの一戦。互いの必殺技を決めるだけではなく、場外ダイブも打ち合う熱い展開。コンパクトながらストレートに実力を感じられる一戦。BCC参戦に華を添える熱戦でした。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

トルネオ・インクレディブル・デ・パレハストーナメント2024決勝
ロッキー・ロメロ&マスカラ・ドラダ対ソベラーノJr.&アトランティスJr.

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 ロッキーとソベラーノはルードユニット「Los Principes」を組んでいる間柄なので仲良しアピールを見せるも、すぐさま普通に試合に入って行く。その様なテクニコルード混合タッグというルチャ特有の歪な関係を活かしたタッグ戦だが、トップルチャドール4人が集った一戦であり、メインに豪華メンバーの対抗戦が組まれており、アメリカや日本行きもかかっているだけに、一切手は抜けない。
 ロッキーとドラダのライバルタッグもいざ連携となると良いタッグの雰囲気を十分醸し出しており、連携もズバリ。ソベラーノ×アトランティス、ソベラーノ×ドラダの次代エース対決も見応え十分。要所では華麗なハイフライングも決め、特別感を演出。

 1本目を長く充実したものにして、2本目はコンパクトに、3本目もコンパクトだが、ルードの要素満載のフィニッシュと予想を裏切る試合構成だったのも効果てきめん。CMLLの今の充実度の高さを示した熱戦でした。
 好勝負。
評価:****

 

キャプテンフォール・エリミネーション・タッグマッチ

ミスティコ(c)、ブルー・パンテル、ウルティモ・ゲレーロ&ヴォラドールJr.対マット・サイダル(c)&ブラックプール・コンバット・クラブ(ブライアン・ダニエルソン、クラウディオ・カスタニョーリ&ジョン・モクスリー)

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 リビングレジェンドだらけの大対抗戦。
 ドリームマッチばかりのアベンジャーズ:エンドゲーム。ブライアンが対戦を熱望していたパンテルとの重厚なマッチアップからスタート。テクニカルな形で始めたかと思いきや、BCCがラフを仕掛けた後は、両軍入り乱れる展開に。BCCが憎々しく支配するシーンから、CMLL軍が突破口をこじ開ける形。

 負傷欠場のユータの代わりに参戦したサイダルが、ルチャに対応しつつBCCのカラーにマッチした荒々しさやラフにも対応したことで、違和感なく試合が進んでいく。クラウディオ対ミスティコに関しては、元Chikara戦士クラウディオの美しいティヘラ受けや対ハイフライヤー用の攻撃も放つなど見せ場を生み出していた。
 ミスティコに関しては、モクスリー以外はシン・カラ時代にWWEで対戦経験がある選手ばかりで満を持しての再会となる。ブライアンとのマッチアップに関しては、トップスター同士の激突でスターパワーに満ち溢れていた。
 その他ゲレーロ×モクスリーのラフ対決やミスティコ×サイダルのハイフライヤー対決とどの組み合わせを切り取っても楽しめる上に、4対4の戦略性も備わっており、単なるスターの集まり以上の試合内容となっている。サイダルがキャプテンのキャプテンフォールという負けさせる気しかしない設定は置いておいて、試合内容で魅せた団体抗争戦でした。

 個人的にはBCC&サイダルが外敵ルードスとしてのマナーを丁寧に遵守した戦いぶりを見せたこと、そしてミスティコのシン・カラ時代の無念が清算された内容だったのが一番感慨深かった。好勝負。
評価:****

全体評価:8.5+

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CMLL Super Viernes 4/5/2024

サブミッション・マッチ
ブルー・パンテル対ブライアン・ダニエルソン

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 キャリア45年、御年63歳のビッグレジェンドパンテルとの悲願の一騎打ちまで漕ぎ着けたブライアン。さすがにCMLLとパンテルもWMメインイベンター、WWEの頂点を極め、AEWでは選手としても裏方としても団体を導いている存在は無視出来なかった。

 試合に入ると、とにかくブライアンの喜びが伝わってくる攻防の数々。普段から様々なサブミッションを繰り出すブライアンだが、そんなブライアンでも普段は繰り出さない、しかもルチャに特化したテクニックを披露。この瞬間のために用意してきたに違いないジャベを繰り出しているブライアンを見ると童心に返っているかもしれないと思ってしまう。

 対するパンテルもグラウンドの攻防がメインということで、今のコンディションの中で出来る限りの働きを披露。動きは決して多くないものの、それでも老獪なテクニックでブライアンを翻弄する場面も。場外ダイブも決めるなどグラウンド以外でも気迫の籠った攻防でブライアンを迎え撃っており、実現したことが全てではなく、実現した上で内容も極上のものを生み出す。

 生半可な気持ちでこのカードに挑んだ訳ではないことを示していた。サブミッション・マッチという形式にしたのも正解。今のこの2人の魅力が最大限に活きる形式でした。
 文句無しに好勝負。
評価:****1/4