AEW Dynamite #173 1/25/2023
マーク・ブリスコ対ジェイ・リーサル
Mark Briscoe @SussexCoChicken, tag team partner and brother of the late, great #jayBriscoe, is HERE at #AEWDynamite and we are LIVE on TBS pic.twitter.com/XCzzga8jka
— All Elite Wrestling (@AEW) 2023年1月26日
前週にしたくても出来なかった故ジェイ・ブリスコのトリビュートを、社長トニー・カーンがDynamiteを放送するテレビ局TBSの親会社であるワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー社に必死に頼み込み、何とか実現出来た特別な一戦とあり、試合冒頭「Thank You Tony」チャントも巻き起こる。
ジェイ・ブリスコの実弟マークとROHやJAPWなどで共に戦い抜いてきた戦友リーサルの一戦。ヒールのリーサルだが、今回ばかりはキャラクターを捨て、試合開始前は涙を堪え切れない程、感極まりながら一個人として振る舞う。
握手=Code of Honorからスタート。オーソドックスなレスリングから素早い攻防、逆水平にレッドネック・カンフーとあえて等身大の内容に仕上げていき、要所ではジェイ十八番のネックブリーカーも見舞い、トリビュートムーブも忘れない。
この試合のキーポイントとしては、ジェイトリビュートである一方、マークをジェイに寄せすぎない工夫を施している点。シングルレスラーとしては確かにジェイには劣るとはいえ、マークはマークとして魅力がある事を提示しており、そこが実況席破壊フロッギー・ボウのスポットを足す事になった要因。
リーサルの確かな試合構築も特筆すべき点。ヒールプレイを使わなくとも、攻防や切り返しを重ねていき、ボリュームアップ。フィニッシュのジェイ・ドリラーに向かう流れも見事でした。本来なら試合どころではないはずのマークが、ようやくAEWにデビューという環境下で、リーサルの力を借りながら素晴らしいトリビュートマッチを演出。
ブロディ・リーのトリビュートに匹敵する感動的な光景となりました。
好勝負。
評価:****
全体評価:8
A Message To The Family with @SussexCoChicken #RIPJayBriscoe#MarkBriscoe#ADoseOfColemanism pic.twitter.com/kh2mmWhlZr
— ⏳👑Caprice Coleman👑⏳ (@CapriceColeman) 2023年1月26日
AEW Rampage #79 1/27/2023
AEW女子世界王座エリミネーター・マッチ
ジェイミー・ヘイター(w/Dr.ブリット・ベイカーD.M.D&レベル)対さくらえみ(w/駿河メイ&バリヤン・アッキ)
Dark戦線で踏ん張り続けたさくらがRampageのメイン、しかもエリミネーター・マッチで女子王者ジェイミーと激突。トニー・ストーム、志田光そしてさくらとジェイミーのストロングスタイルが活きる様な人選で、ベルトを持たしながら育成していく形を取っている。
ジェイミーは、実質フェイスターンした様な状態なので、さくらがコントロールする展開。ジェイミーは、スタイルチェンジを果たした後は、相手に先制されつつも、踏ん張って剛腕で薙ぎ倒すスタイルの為、さくらが攻める時間がかなり多かった。
さくらは、ヒールプレイも行いながら、主な軸としてチョップの打ち合いを選択。わかりやすく、自らもアピール出来、ジェイミーも活かせる選択が功を奏し、長丁場かつマーク対リーサルという感動的な試合を経た後の難しい試合でも、熱を起こし続けたのは歴戦の猛者たる所以。
終盤は、ジェイミーが鋭角なスープレックスとラリアット乱れ打ちというジャパニーズスタイル要素全開のパワーファイトが炸裂したが、それが良い形で炸裂出来たのは、さくらのセットアップがあってこそ。ジェイミーの人気の影で、さくらが存在感を明確に示した一戦となりました。
評価:***3/4
全体評価:7.5
ROH Jay Briscoe Tribute And Celebration Of Life 1/26/2023
ROH世界王座戦
クラウディオ・カスタニョーリ(c)対クリストファー・ダニエルズ
ROHの新旧アイコン対決。しかし、2011年にTV王座戦は戦っていたとはいえ、長期に渡る抗争も、繰り返し対戦した訳でもない為、かなり新鮮なカード。ブリスコズとKOW時代に何度も名勝負を繰り広げたクラウディオと、マークを自身のユニットであるプロフェシーに引き抜くなど黎明期からROHを共に支えたダニエルズ。
試合としては、オーソドックスな一進一退の攻防が続き、クラウディオが、ダニエルズの為に一歩引き、ダニエルズが出来る強度の試合を選択。その為、クラウディオの凄さが出た内容はならなかったが、当然引き立てる役割もお手の物。ダニエルズも出来る事を正確に全う。
フィニッシュのジェイ・ドリラー以外ブリスコズらしさは感じなかったが、マッチメイク的には想定内。急遽決まったボーナストラックとしては、十分過ぎる内容。
非常に難しい状況下でも失敗をしない、まさに大人のプロレスでした。
中々良い試合。
評価:***1/2