世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

USインディ試合集2022 マシュー・ジャスティス対ジョーイ・ジャネラ/マット・トレモント対コルビー・コリーノ

AIW Jet Black New Year 12/30/2022

 

www.fite.tv


インテンス・ルールズ
マシュー・ジャスティス(w/ビル・アルフォンゾ)対ジョーイ・ジャネラ

 6月にビショップを入れて、2022年屈指の死闘を演じたカード。今回はシングルで、ホームのGCWを超えるハードコアな激闘を演じる。ジョーイがジャスティスのセコンドであるフォンジーをサスケ譲りの逆トペで蹴り飛ばし、フォンジーは目から大流血。

 しかし、それで勢い付いてしまったフォンジーは、試合にも堂々と介入。単なるカットのみならず、椅子攻撃も見舞い、健在っぷりを示すと、中盤以降は椅子にドア、ガードレールとお決まりの凶器をフル活用し、骨が軋む様な苛烈な攻撃を連発。

 いつ終わってもおかしくないハードな攻防は、シンプルだが圧倒的。ハードコアに求められるテンポの良さもあり。現代のハードコアマッチにおける超一流同士の、GCWもECWも感じられる極上の激戦でした。
 好勝負。
評価:****

 

SHP(Sean Henderson Presents) To Be Loved 12/2/2022
アティカス・クーガー対ジミー・ロイド

 


 かつてはGCWの同僚といっても良い2人だったが、アティカスがGCWを離れてからは、GCWとオーナーであるブレット・ローダーデイルを批判することも多く、GCWでレスラー業のみならず裏方も務めている「所属選手」と言っても良いロイドと禁断の遭遇。

 試合は、ラフ一辺倒でありながらも椅子攻撃を巧みに織り交ぜ、疾走感もあるので、観やすい構築となっている。想像よりも手が合っているのは印象的。最後はアティカス軍が介入しノーコンテストだったが、クリーンで行くはずがないことは織り込み済。

 カオスばかりではなくある程度内容が伴っていたのは驚きでした。

 平均より上。
評価:***

 

SHP(Sean Henderson Presents) Great Expectations 12/18/2022

iwtv.live


アイ・クイットマッチ
マット・トレモント対コルビー・コリーノ

 

 


 父親スティーヴがコーチを務めるWWEに向かうのではないかという報道が出たコルビー。試合自体は長く抗争してきたトレモントとの遺恨精算アイクイット戦。序盤からデスマッチアイテムも多く飛び出し、流血もお構いなしという荒れ模様。

 ハードコアからデスマッチ風味に移るのではなく、完全デスマッチからスタートするのは、H2Oというデスマッチ団体の拘りを感じる。それでも通常形式も高いレベルで対応出来るコルビーとデスマッチレジェンドトレモントなので、アイテム使用がメインとはいえ、アイクイット戦らしい演技もお手の物。演者個人の技術でメジャーにも勝るとも劣らないエモーショナルさを表現出来、メジャーにはもう出来ないレベルの過激度も打ち出せる。

 クライマックスは、トレモントの頭部への椅子攻撃9連発。しかもノーガードでの受け。その後は是非映像を観てみて欲しい。2022年の中でも屈指の感動的なシーンとなっており、マット・トレモントの元に何故レスラーが集まるのか。何故規模が小さいローカル団体に団体の垣根を越えたブッキングが可能となるのか。その一端を垣間見る事が出来る一幕です。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

ACTION Wrestling Right On The Money 5/21/2022
ACTION Wrestling王座戦
ケビン・クー(c)対アレックス・ケイン

youtu.be


 七色のスープレックスを操る次世代のタズと言う様な存在のケイン。MLWの現チャンピオンに選ばれた素養を示し、対するクーも絶好調。シュートスタイルの鋭さとケインのスープレックスの脅威を引き立てる受け方も見事。スタイルの共通項がある為、想像よりも遥かにスイングしていたのも印象的な熱戦でした。

 中々良い試合。
評価:***1/2