世界のプロレス探検隊

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ICW No Holds Barred Vol.18: Deathmatch Circus & The PIT4 Review ミッキー・ナックルズ対サディーカ他

ICW No Holds Barred Volume 18:

Deathmatch Circus 10/1/2021

 

iwtv.live

 

アティカス・クーガー対ジミー・ジェイコブス

 GCWはエモネタとレイシー登場がメインだったが、今回は釘使いのジェイコブスと緑竹串使いのアティカスによる互いの得意な武器を多く活用した流血戦に。

 ストーリーがないので、ディテールを詰める作業が弱くなり、試合前半は、どっちつかずでふわふわしていたが、後半、流血戦と転じてからは、方向性も定まり、激しさも高まっていき、試合内容も尻上がりに向上。

 現役バリバリの好調アティカス相手でも、遜色なく応戦出来るジェイコブスは、やはりハードコアにおけるレジェンド。後半は、期待通りの熱戦となりました。
 平均的良試合。
評価:***1/4

 

ニール・ダイヤモンド・カッター対マッドマン・ポンド

 受け身を一切取れない状態のポンド。やる事は相手を切り刻むだけ。要は象徴天皇となっているポンドに対し、ひたすら受け続け、血だるまになり、試合を盛り上げ続けるニールの凄さがこれでもかと際立つ内容。

 生贄力の高さは変わらずだが、勝ち切る際には説得力を持っているのが、ニールが他と違う所為。ニールの奮闘で特別な試合になりました。平均的良試合。
評価:***1/4

 

ミッキー・ナックルズ対サディーカ

 凶悪デスマッチクイーン決定戦。レジェンドミッキーと新風を巻き起こしているサディーカの運命の決闘。暴虐の限りを尽くしていくかと思いきや、業界トップランクの強者対決となると、ある程度制御された試合になるのが面白い。サディーカさえもコントロールしてしまうミッキーの強さ上手さが炸裂。蛍光灯スポットや場外戦も迫力満点。

 女性同士にしか出せない激しさも見所の一つ。それでいて粗さだけではなく、精度の高い攻防は、流石トップの対決。フィニッシュが呆気ないのはICWあるあるではあるものの、期待通りの熱戦でした。

 サディーカが、レフェリーストップに怒り、暴れ出し、ミッキーをボコボコにし、デマント他レスラーたちが止めに来る問題の試合後の一幕に関しては、今の時代にそぐわないコントロパーシャルなものなので、賛否両論ではあるものの、本当にシュートならミッキーはサディーカ相手でも負けないであろうし、そもそも呼ばないので、次回がある伏線と思いたい。

 世界中の他のデスマッチ団体にはないアングラ感と、躊躇なくオリジナルを作りにいくのはICWの魅力。お金をより稼げるスター招聘によるドリームマッチ路線のGCWとは一線を画した攻め方を続けているのは、インディファンからすれば頼もしい。
 好勝負に届かない良試合。

評価:***3/4

 

全体評価:7.5

 

ICW No Holds Barred The PIT 4 10/1/2021

iwtv.live


ICWアメリカン・デスマッチ王座戦
ジョン・ウェイン・マードック(c)対トミー・ヴェンデッタ

 

 ヴェンデッタのリアクション芸が冴え渡る内容。まだレギュラーではない、スポットを奪い取りに行く立場。連戦でもないので、既に試合を終えたマードックよりも元気は十分。テンション高めに会場を盛り上げる。わかりやすく場を盛り上げる様は、観ていてまた観たいと思わせてくれる。

 受けっぷりも上々で、一定の器用さもある。最後のブレーンバスター受けは、歴代トップクラス。ヴェンデッタの頑張りで、単なる繋ぎの試合に終わらせなかったのは大きい。ニュースター誕生の予感。彼は今後も出番が増えるでしょう。中々良い試合。
評価:***1/2