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AEW TVマッチレビュー 2024 "AEW軍対新生The Elite" Blood and Gutsマッチ/ホログラム対ザ・ビースト・モートス他

AEW Dynamite #251 - Blood & Guts 2024 7/24/2024
Blood and Gutsマッチ
チームAEW(スワーブ・ストリックランド、ダービー・アリン、マーク・ブリスコ、マックス・キャスター&アンソニー・ボーウェンス)対ジ・エリート(“スケープゴート”ジャック・ペリー、マシュー&ニコラス・ジャクソン、オカダ・カズチカ&”ハングマン”アダム・ペイジ)

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 4 Pillars対決となるペリー対ダービーからスタート。場外戦から凶器攻撃を加えつつ、時間を持て余すことなくオープニングを飾ると、その後はバックスにマークが参戦。エリート側であればバックス、AEW軍側はダービーとマーク、多人数戦、ハードコア戦慣れしている面々が試合を掌握し、味方を上手く操縦しながら、凶器攻撃を見舞いつつ受けつつ試合を進めていく的確な働きを行う。

 その他の面々は、自らのパートを担う形。中盤画鋲スケートボードに黄金ハサミ突き立て、有刺鉄線ボードといったデスマッチ凶器も使用し、凶悪さをまずは1段階上げていく。スワーブしか見えていないハングマンが、自らの入場時には出て来ず、スワーブの入場時に急襲、金網に手錠で磔にする展開もあり、4対5で試合が進んでいく。

 AEW軍は奮闘するものの、劣勢は否めない。バックスがコントロールする上、オカダ、ハングマン、ペリーと強力メンバー揃いなのはさすがに厳しいところだったが、ロカビリー経験もあるビリー・ガンとJJが助太刀に現れ、スワーブが開放され、5対5に。

 そこからはスワーブの時間。決して長くはなかったものの、ハングマンとのマッチアップはありつつ、印象的だったのはエリート軍とスワーブによるステープラー攻撃を交えた演舞スポット。スワーブにしか出来ない格好良い攻防はこの試合のハイライトの1つ。

 その後スワーブとハングマンは場外戦に傾れ込みテーブル葬で退場となったが、その流れを引き継ぎ、2段テーブルへの高所落下、ジェイ・ドリラーとテーブル葬乱れうちを経て、ペリーを手錠で磔にして降参を迫るシーンは、まるでジェイ・ブリスコを宿ったかのような凶悪な椅子攻撃を見舞うマークと、まるでスティングが宿ったかのような物理的にも精神的にも脅迫するダービーの競演に、最高のフィニッシュを生み出しました。

 試合内容と過激スポットとのメリハリが非常に効いており、各メンバーのスポットの割り振りやストーリーの反映させ方も的確。4試合あるB&G戦の中でもトップの内容となりました。
 名勝負。
評価:****1/2

全体評価:7.5

 

AEW Collision #54 7/20/2024
ダービー・アリン対ザ・ビースト・モートス

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 投げてはダービーのクレイジーバンプを活かすことが出来、受け手としてもダービーのスピード感に付いて行くことが出来るモートスは、ダービーの相手には打ってつけ。彼らだからこそ出来る特別な攻防が多くあり、より上を目指せるだけの可能性をかなり秘めている試合。

 モートスとAEWロスターの親和性を感じる数週間だけに、重宝されるのは実に自然な流れです。中々良い試合。
評価:***1/2

 

AEW Collision #55 7/27/2024
ホログラム対ザ・ビースト・モートス

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 マスクのデザインは置いておき、名前を変えてもアラミス対ブラック•タウルスなので、彼らが時間を与えられて、全力で試合が出来る環境であれば、驚愕の攻防で会場を魅了することは容易。テキサスという場所もメヒカーノの彼らがブレイクするに打ってつけの会場。

 高速ティヘラやビッグダイブ、エプロンでのコードレッドに代表されるように、中盤以降は凄技連発でショーをスティール。CMLL勢に負けてはおれん、ルチャ・ブラザーズの後は俺たちが引き受ける。その気概も感じる素晴らしい好勝負でした。
評価:****