WWE NXT Stand & Deliver 2024 4/6/2024
WWE NXTタッグ王座戦
ウルフ・ドッグス(c)(ブロン・ブレイカー&バロン・コービン)対アクシアム&ネイサン・フレイザー
通常放送で行われた一戦が大きくハネたことにより、PLEでも組まれた再戦。無理し過ぎて危ないシーンはあったものの、アクシアム&フレイザーが機動力とハイフライングを活かし、WDは豪快な攻撃と迎撃式のバリエーションで魅了する形。このカードだからこそ出来る型を既に見つけているため、何度戦ってもハイレベルな試合を再現出来る。
メインロスターでも活躍し始めたブレイカーに関しても、プロテクトを与え過ぎず、アクシアム&フレイザーがギリギリまで追い詰めて行く展開にしたのは正解。庇護が見えるとヘイトに繋がるので、ここでは実力を示す形にしたのは堅い選択。両タッグの魅力が詰まったスプリントマッチでした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
WWE NXTノース・アメリカン王座戦-トリプル・スレットマッチ
オバ・フェミ(c)対ダイジャック対ジョシュ・ブリッグス
ナイジェリア産の新たなる若きモンスターオバ・フェミの脅威を全編通して知らしめること一番の目的であるが、裏の目的はインディ上がりの実力派ビッグマンダイジャックとブリッグスによる、ハイフライングやカナディアン・デストロイヤーといった軽量級ムーブも取り入れた破天荒な攻防を行うこと。
ブリッグスがBeyond Wrestlingや EVOLVEで活躍していたトップフォームを取り戻したことで、この試合は格段にレベルアップ。その手のトップランナーであるダイジャックと共にフルスロットルなHOSS BATTLEを支えていく。
バリケード破壊などハードコアなシーンや3ウェイムーブも積極的に取り入れ、超スケールアップした往年のPWGの様な試合内容なため、オバ・フェミがどんどんキースリーに見えてくる程。ハイパーアーマー+経験不足のオバ・フェミを適度に排除しながら、最後の最後で極上のカメラワークと共に復活させたフィニッシュも見事。
管理プロレス+インディの影響がもたらしたこれぞNXTというべき傑作でした。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4
WWE NXT女子王座戦
ライラ・ヴァルキリア(c)対ロクサーン・ペレズ
Great to have you at #StandAndDeliver, @giulia0221g! pic.twitter.com/hv2kySgsHQ
— WWE (@WWE) 2024年4月6日
— ジュリア=Giulia (@giulia0221g) 2024年4月6日
ジュリアの来場がアナウンスされる中、ヒールターンした闇堕ちロクサーンと腕の負傷ギミックを抱えるライラによる一戦。ヒールのロクサーンも荒々しさを打ち出していて上手く嵌っている。長期ストーリーの賜物ではあるが、やると決まったら上手く対応出来てしまうのはやはり非凡である。
ライラも負傷のダメージ表現を適切に行いながら堅実な仕事ぶりを発揮。クロスフェイスを巡る攻防も的確で、見事な王座移動劇を演じ切りました。
平均的良試合。
評価:***1/4
WWE NXT王座戦
イリア・ドラグノフ(c)対トニー・ディアンジェロ(w/ザ・ファミリー)
ディアンジェロはイタリアンマフィアギミックという確固たるキャラクターは手にしているものの、試合はまだ色が付き切っていない段階。器用でパワーもあるので色々な攻防は生み出せる。
試合の根幹は、王者イリアが攻守に渡り、持ち前のエキセントリックな表現とハードヒッティングで作っていくので、大きく外れることはない。今のイリアであれば、誰と戦っても一定のレベルに到達出来るので、そのイリアがいる中で、ディアンジェロの様な次代のスター候補を当てられるのは心強い。
セコンド絡みのシーンや実況席破壊のサポートも受けてインパクトを追加しながら、豪快にまとめて幕。十分王座戦のクオリティを有していた良試合でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
トリック・ウィリアムズ対カーメロ・ヘイズ
🗣️ WHOOP THAT TRICK@_trickwilliams is right where he belongs, in the main event of #StandAndDeliver! pic.twitter.com/QCMJYlZnbA
— WWE (@WWE) 2024年4月6日
NXT史上最大のヒット作である#DIY対決、ガルガーノ×チャンパの様な全てが決着戦というよりは、あくまでも抗争初戦というクオリティは保ちつつも、抑えられた内容。
ヒールのカーメロは、身体能力の高さを活かした攻撃は残しつつも、ダーティーにまとめていく形は上々。ここからは対戦相手としてトリックを押し上げて行く役目ではあるが、このカーメロならばその役割は十分担えるでしょう。
抗争初戦とは言いながらもPLEのメインでWMに繋げて行く役目もあるため、下手な試合は出来ない。レフェリー失神からのチープショット、必殺技からのニアフォールでボリュームアップしつつ、まずはクリーンにまとめて幕とトリッキーな形を取らず、堅実にという意図も見えた。全てはこれからというプロローグの様な試合でした。
中々良い試合。
評価:***1/2
全体評価:9