新日本プロレス(NJPW) The New Beginning In Sapporo 2024 Day1 2/23/2024
IWGP女子選手権試合
岩谷麻優(c)対白川未奈
今大会のMOTN。時間の限りもあるミッドカードのため、序盤のレスリングはすっ飛ばし、白川の七色の脚攻めからボルテージを上げていき、岩谷のゾンビスタイルに白川も持ち前のアグレッシブさで反撃していく形。
ソリッドな中に、華やかさ、それぞれの能力の高さ、個性がたくさん含まれており、ショーケースマッチとして申し分ない内容。トップスター対決の貫禄を示した。
好勝負に届かない良試合。
評価:＊＊＊3/4
IWGPジュニアヘビー級選手権試合
エル・デスペラード(c)対SHO
平均より上。
評価:＊＊＊
NEVER無差別級選手権試合
EVIL(c)対海野翔太
平均より上。
評価:＊＊＊
2試合連続HoTの介入祭りに屈したトップフェイスという内容のため、まとめてレビュー。意図的に同内容の試合を重ねて、本隊連合軍vsHoTの抗争を煽るストーリー偏重マッチ。
デスペラードの方は、既に鋭い椅子攻撃連発で、今後はデスマッチ系の特殊形式での決着戦が期待出来るのは楽しみ。
NJPW WORLD認定TV選手権試合
棚橋弘至(c)対マット・リドル
元UFC、元WWEの実力者兼問題児、ウィードをこよなく愛するリドルが遂に日本に登場。WWE加入時は新日本からもオファーが来ており、結果的には回り回って新日本に到達。
オカダ戦ではノスタルジーでカバー出来ていた分も、全く関係ないリドルではそれはカバー出来ない。コンディションの差が如実に出た内容。とはいえ問題児相手に社長直々に対面面接を行う辺り、社長としての責任感を感じることが出来る。
リドルはコンディションが落ちてWWEをクビになった訳ではないので、草や女性問題といったトラブルを起こさなければ、問題なくトップに躍り出るでしょう。
平均より上。
評価:＊＊＊
IWGP GLOBALヘビー級選手権試合
デヴィッド・フィンレー(c)(w/外道)対ニック・ネメス
元WWEのドルフ・ジグラーこと「お尋ね者」ニック・ネメスが遂に日本上陸。試合は、わかりやすいアメリカンプロレス。
長時間試合を長らくしていなかったジグラーの試運転の意味もあり、まずはフィンレーがオーソドックスな構築でコントロール。ニックの受けのキレや表現力を際立たせる形で、お披露目に華を添える。
支配ターン→少し長めの反撃→支配ターンという2段支配で手堅くロングマッチを構築。面白さを見出すのはこれからではあるが、外道の介入も少しだけ交えたフィンレーのそつがない試合構築と、ニックの熟練の振る舞いで元は取れている。各種得意技にアングル・スラムを加えた技セット。新日本のように20分超えが普通の状況では、もう少し技数は必要だが、それは今後の楽しみ。
王座奪取は予想外のサプライズだったが、継続参戦が叶いそうなのは朗報。プロレス業界全体で言えば、抜けたオカダやオスプレイよりも実績がある大スターなので、大補強となりそう。
ニック・ネメスのキャリア再生を楽しむ、その幕開けとしては十分な仕上がり。試合のタクトを握っていたフィンレーも父や弟がいるスタンフォード方面にアピールは成功出来ている。
中々良い試合。
評価:＊＊＊1/2
全体評価:7.5+
