PWG Battle Of Los Angeles 2023 Night 2 1/8/2023
1回戦
“スピードボール”マイク・ベイリー対ジョーディン・グレイス
インパクトレスリング所属対決。しかし、本体では中々実現出来ないレアカードが実現。
男子に匹敵するパワーを持つジョーディンは、軽量級のベイリーをぶっこ抜いて投げていく。対するベイリーはそれを受け切った上で、鋭い攻撃で撃ち返していく。ベイリーのインタージェンダー戦の上手さはあるとはいえ、対男子に対するジョーディンの力強い振る舞いは期待したくなる。
デジタルメディア王座は獲得済だが、ノックアウツ王座だけではなく、世界王座やXディビジョン王座に挑戦するジョーディンも見てみたくなる。ジェンダー差は感じさせず、想像以上に一進一退となった濃密な肉弾戦でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
2回戦
ブライアン・キース対マーシャ・スラモヴィッチ
どちらかというと知名度はマーシャの方が上だが、ブレイクのきっかけを掴みつつあるBKの猛烈な攻撃にマーシャも大苦戦。
共に打撃が得意な選手だけあり、バチバチに削り合う肉弾戦を展開。実力者マーシャを勢いで超えていくBKの凄さが光る一戦であり、強面のハードヒッター相手に真っ向から対峙出来るマーシャのタフさもやはり凄かった。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
2回戦
“スピードボール”マイク・ベイリー対シュン・スカイウォーカー
スピーディーな攻防の中に、場外戦やシュンのサイコバス的な指攻めを織り交ぜ、相手も被虐に優れているベイリーということもあり、単なる軽快な良試合以上のエッセンスを付加することが出来ている。
終盤からクライマックスにかけては、一気にギアチェンジしら疾走感をアップ。キャラクターに隠れがちな真の実力が発揮されており、非常に説得力のあるスリリングな攻防が印象的でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
準決勝
“スピードボール”マイク・ベイリー対ブライアン・キース
2022年のローカルインディで築いた数え歌が遂にPWGで実現。序盤はこのカードが数え歌と思っていない観客達が掴めていない中を、場外戦で紡いで行き、中盤以降このカードの十八番である立ち止まっての打撃合戦で空気を作り出し、終盤以降ギアを上げてラッシュをかけていく。
既に3試合目であり、決勝も控えていて、限界突破出来ない中で、出来るレベルのハードヒッティングで魅了する。このカードのベストにはならなかったものの、BKの真のショーケースとしては申し分なし。
PWGが活動休止に向かっていく中では、ここで組んだからこそAEW/ROH参戦に繋がったターニングポイントであることは間違いない。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
ジェリコ・アプリエーション・ソサエティ(クリス・ジェリコ、サミー・ゲバラ、ダニエル・ガルシア、アンジェロ・パーカー&マット・メナード)(w.ジェイク・ヘイガー、タイ・メロ&アナ・ジェイA.S)対マイケル・オク、イービル・ウノ、ジョナサン・グレシャム、SB KENTo&ケビン・ブラックウッド
遂にジェリコがPWGに登場。それだけでなく、JASフルメンバーでの登場は、今は無きユニットの中でベストモーメントといっても良いでしょう。
試合は対戦相手も寄せ集めということもあり、息抜きマッチではあるものの、史上最高の息抜きマッチ。これだけのメンバーが揃えば、テーマなしのロングマッチであっても、視聴意欲は続いていく。
超弩級のサプライズで景気良く決勝に繋ぎます。
平均的良試合。
評価:***1/4
決勝戦
竹下幸之介対”スピードボール”マイク・ベイリー
DDT、West Coast Proで作り上げた数え歌がBOLA決勝で実現。3試合目対4試合目で消耗の色が濃い中で、ゴツゴツした打撃戦を軸に披露。それだけでロングマッチを構築するのは難しいので、中盤では、シュンが見せた指攻めを竹下が見せると、返す刀でベイリーは椅子を使った脚攻めで部分破壊し、アクセントを加える。
そして終盤では一進一退に回帰し、ハードに展開。消耗度が激しいとはいえ、攻防のクオリティは保たれているのは流石の一言。シンプルに振り切ったことが功を奏した見事な決勝戦でした。
好勝負。
評価:****
全体評価:9