世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

WWE Fastlane 2023 Review "ラストマン戦"セス・ローリンズ対中邑真輔/イヨ対アスカ対シャーロット他

WWE Fastlane 2023 10/7/2023

youtu.be

 

アンディスピューティドWWEタッグ王座戦
ジャッジメント・デイ(c)(フィン・ベイラー&ダミアン・プリースト)対コーディ・ローズ&ジェイ・ウーソ
 オーソドックスなタッグマッチ。フェイスの急造タッグは、大きく連携などはしないが、豊富なタッグの経験で成立させてしまう。対するJDも連携を連発することはしないが、タッチワークは細かくというグラデーションを付けて、後は基本個々のスターパワーでという形。

 キャッシュインの可能性を薄くする理由付けとプリースト×マクドナの亀裂を深め、そしてタッグ王座交代というインパクトを見せたかった試合。全体のクオリティはRAWレベルだが、PLEでやる意味は大きくある。

 平均的良試合。
評価:***1/4

 

WWE女子王座戦-トリプル・スレットマッチ
イヨ・スカイ(c)対アスカ対シャーロット・フレアー
 イヨはDCを同伴せず。アスカが初手でシャーロットにミストを見舞ったものの、すぐに落ち着き。オーソドックスな3ウェイに。この3人なので攻防は安定しているものの、サマースラムの3ウェイ同様、特に特別感は感じず。ずっとシャーロットの存在が浮いている状態が続く。

 シャーロットを出さなければいけないけど、相手出来る人は限られるので、ブッキングは狭まってしまう。イヨ対アスカのマッチアップが1番嵌っている中で、3ウェイムーブや連鎖ハイフライングでどうにか3ウェイの形を付けている。

 3ウェイムーブ自体は豪快なものが多く見せ場を作れていたが、最後もベイリー絡みでフィニッシュ。面子や攻防の質の割にハネ切らない試合でした。たらればだが、イヨがフェイスで、シャーロットがヒールだったらと考えてしまう。

 まあまあ良い試合。
評価:***1/2

 

WWE世界ヘビー級王座戦-ラスト・マン・スタンディングマッチ
セス・”フリーキン”・ローリンズ(c)対中邑真輔

youtu.be


 ブロウラーではない者同士のラストマン戦。過激化出来ないWWEの事情と過激化がそもそも似合わない彼らということもあり、先日のノーマーシーのベッキー対ティファニーの様に、攻防を行いながら、凶器や環境を変えることで、常に展開に変化を与え続けるのが根底にある。

 観客のリアクションは低調だったので、ウケに走りたくもなるけども、プランを遂行し続け、各種凶器を交えながら、ラストマン戦らしい攻防を連続。この2人のストーリーが大きくハネていた訳ではないけども、確かな実力でまとめていくことには成功。

 客席での攻防やテーブルに実況席破壊と印象的なシーンを作り出し、セスは的確なダメージ表現で、中邑は的確なヒール表現と遂に赤い毒霧を解禁。これまでのド派手で過激なラストマン戦を多数観てしまっているだけに、物足りなさが残るのは仕方がないが、十分ラストマン戦の魅力は備わっている熱戦。

 繋ぎのPLEだったが、メインが成功したことで丸く納める事が出来た。この2ヶ月は久しぶりにメインイベンター抜擢となった中邑だったが、新たなキャラクターや世界観を提示することが出来、ムタから継承した毒霧も新たな武器として入手。AJとの抗争の様にメインイベンターとしての活躍を残すことが出来ました。

 好勝負。
評価:****

全体評価:7.5