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"日本大会直前" GCW Fight Club 2023 Night 1&2 Review The Art Of War Games チームGCW対チームFREEDOMS

GCW Fight Club 2023 Night 1: The Art Of War Games 10/7/2023

 

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The Art Of War Games
チームGCW(ニック・ゲイジ、山下りな、ジョン・ウェイン・マードック、シクロペ&ミエド・エクストレモ)対チームFREEDOMS(葛西純、竹田誠志、ビオレント・ジャック、佐々木貴&杉浦透)

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 序盤は、アメリカンプロレスの最たるギミックマッチであるウォーゲームスにフィット出来ていない日本人レスラーズがリズムを生み出せなかったが、何とか蛍光灯破壊の物量でカバーしていく。

 簡単な決め事は決めておいて、ギミックマッチに理解があるマジソスやジャックがリズムを作り、後は凶器攻撃で時間を消費し、主役であるゲイジと葛西を待つ。その攻防は、時間稼ぎにしては過激な内容ばかりで、それだけでフォールが奪えるものも多く、それは評価出来るもの。

 そもそもWWEやAEWの様な練られ切ったウォーゲームスと比較するのは厳しいので、過激に振り切ったのは正解。そしてゲイジが揃いウォーゲームススタート。金網からの高所落下は2発。特にジャックとシクロペのものは、これから日本に行く事など一切考えていない特大スポット。高さを使うデスマッチスポットとギミックマッチに慣れていない日本人に代わり、1番のハイライトとなるスポットを志願。

 その他はテンポ良く脱落していき、最後はゲイジ対竹田、そして葛西。決して体調が万全でないゲイジが力を振り絞り奮闘。全盛期を更新し続ける葛西との対比は苦しくなるとはいえ、やはりゲイジ対葛西のマッチアップは格別。

 コロナ禍を切り抜け、ようやく再会を果たしたカリスマ対決が実現しただけでこの試合の意義がある。攻防も出来ることを遂行しており、フィニッシュまで走り切る事に成功。来たる一騎打ちに期待は持てるレベルは維持していた。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

GCW Fight Club 2023 Night 2 10/8/2023

 

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デスマッチ
竹田誠志対マンス・ワーナー

 竹田のヴァイオレンス地獄にマンサーもデスマッチモードを解禁ししっかり付いていく。竹田のデスマッチのウィークポイントは、試合や攻防における溜めがない事だが、マンサーは溜めを生み出せる選手。シングルの方がその魅力が出る選手だけに、竹田の魅力を伸ばし、不足点を補完出来る関係性でした。

 スポットの物量、質共に高品質。最後は火炎ドアで締める大盤振る舞い。見応えがあるデスマッチでした。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

デスマッチ
マット・トレモント対葛西純

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 正真正銘ドリームマッチだが、演者が悪い訳ではなく、本来敷かれるべきストーリーの欠如が、この試合の価値を軽くしてしまう。ゲイジやモクスリーと同じ様にストーリーが築かれるべきだったこのカード。

 大量の蛍光灯や蛍光灯ドアトラップを使い、派手なシーンが多数あるものの、内からじわじわ来る様な興奮を生み出すことは出来なかった。このカードなら何倍も記憶に残るエモーショナルな内容を残せるはず。

 それを今の体制のGCWでは実現不可能なので、是非H2Oで実現させて欲しい。例え蛍光灯の量が半分になっても、拳とストーリーテリングで極上のデスマッチを作り出してくれるでしょう。
 中々良い試合。
評価:***1/2

 

全体評価:7