GCW The Wrld On GCW 2023 10/12/2023
イホ・デル・ヴィキンゴ対グリンゴ・ロコ
GCWと世界のインディにおいて、2023年ベストマッチメイクと言っても良いヴィキンゴ対グリンゴが日本で実現。超売れっ子同士の激突。
本来ならメインでもおかしくないカードだが、逆に時間の制約があるこの位置の方が、中盤の長さというウィークポイントを薄めることが出来、後はヴィキンゴの華麗でキレキレな動きと、グリンゴの浮遊感たっぷりなハイフライングと独創的な大技の数々で魅了。
このカードの長所を惜しみなく披露されている。何度見ても素晴らしいが、初見ならば確実に度肝を抜く最先端のプロレス。この試合だけでこの大会の価値がある、それ位に貴重な激突、そしてそれに見合った素晴らしい内容でした。
好勝負。
評価:****
GCW世界王座戦
ブレイク・クリスチャン(c)対ジョーダン・オリヴァー
ヴィキンゴ対グリンゴの後に、ハイフライング重視のこのカードを据えるのは勿体なさ過ぎるけれども、日本という事でクリスチャンの長いヒールプレイが抑えられている為、シンプルにレスラーとしての能力が出た一戦に。
ただ、レフェリー失神から攻防を長く続ける辺りは悪癖。2人の才能があれば、もっと良い内容に出来るだけに勿体ない。しかし、アメリカやイギリスでやっているクリスチャンの防衛戦よりは遥かに見応えがある。
まあまあ良い試合。
評価:***1/2
デスマッチ
ジョーイ・ジャネラ対葛西純
MDKニック・ゲイジがいればゲイジ対葛西なのだが、来日不可継続なのでこのカード。良い試合には違いない。蛍光灯やカミソリ十字架ボードも飛び出す見応えがあるデスマッチである。
ただ、蛍光灯などデスマッチアイテムをメインに使うことは、ジョーイの類稀なる創造力を封じ込めてしまってる。
使えばリターンがすぐ来る代わりに、インパクトを与える方法が限られる蛍光灯は、レスリング、ハードコアを絡めて倍のリターンを生み出せるジョーイの能力を活かしているとは思えない。普通にノーDQで観たかったと思わせるカードでした。
中々良い試合。
評価:***1/2
GCWウルトラヴァイオレント王座戦-デスマッチ
山下りな(c)対マーシャ・スラモヴィッチ
ヴィキンゴ対グリンゴ、葛西純を差し置いてメイン抜擢となった女子同士のデスマッチ。レスラーとしてもハイレベルな2人なので、一つ一つの攻防も充実しており、そんな2人がストレートにヴァイオレンスで魅せれば、良い試合にならない訳はない。
性差を超えるトップレスラー同士のトップデスマッチ。蛍光灯やガラスが乱舞する内容だが、良い意味で危ういと思わせるシーンがないのが地力の高さ。マーシャはTVスターとしての表情の作り方も織り交ぜており、次のステージに移っていくことを示唆している。メインに相応しい、世界に誇るデスマッチでした。
好勝負。
評価:****
全体評価:8.5