AEW Rampage #106 - Fight For The Fallen 2023 8/18/2023
レイ・フェニックス(w/アレックス・アブラハンテス)対コマンデル
かつてはコマンデルの様に凄技ハイフライングを連発していたフェニックスだが、今やコマンデルの凄技ハイフライングをこれでもかと受け、良さを最大限引き出し、得意技で制すと先輩ルチャドールとしての貫禄を示した一戦。
フェニックスのリードの下で、コマンデルが持てる力全てを尽くし、ベストワークに近い働きを発揮。華麗で爽快なルチャリブレでした。
好勝負。
評価:＊＊＊＊
全体評価:7
AEW Collision #10 - Fight For The Fallen 2023 8/19/2023
ダービー・アリン対クリスチャン・ケイジ(w/ルチャサウルス)
WWEでエッジがシェイマスと好勝負を演じた翌日、盟友クリスチャンがダービーを相手にAEW移籍後ではベストワークを見せることとなった一戦。加齢と共に渋みを表現してモデルチェンジをする様になったエッジ。
クリスチャンも同じ49歳だが、スタイルはほとんど変わってない。若くして大ベテランの様な玄人好みするスタイルが良くも悪くもクリスチャンの代名詞だったが、今回は体格が劣るダービーということで、火力が強い方ではないクリスチャンでもインパクトを生み出せている。加齢により得たレジェンドの貫禄もクリスチャンのスタイルと相乗効果を起こしている。
勿論AEW一の働き馬であるダービーの、被虐力の高さ、受けやダメージ表現の巧みさは大きい効果を引き起こしている。コーディやパンクとも熱戦を繰り広げられており、じっくりとしたWWEスタイルにも対応出来るのがスーサイドな面に収まらないダービーの良さである。
20分超えは、技数が多くないクリスチャンには厳しいかと思ったが、ルチャサウルスを介入させたヒールプレイを巧みに利用し、試合を進めていく。終盤ではダービーのスーサイドな攻撃が火を吹き、ボリュームアップ。クリスチャンの世界観とダービーの世界観が完全に共存することに成功した芸術点の高い美しい試合。
フィニッシュは弱めに設定されてはいるものの、全体的にはその弱さを感じさせない濃密な激闘。クリスチャンがクリスチャンで在り続け、ダービーもダービーで在り続けた。クリスチャンが伸び伸び実力を発揮出来る環境が出来たのは、Collisionが出来たからこそ。ダービーの大活躍に支えられながら、皆が見たかったクリスチャンの勇姿が堪能出来る好勝負。
評価:＊＊＊＊
全体評価:7
AEW Dynamite #203 - Fyter Fest 2023 8/23/2023
ジョン・モクスリー対レイ・フェニックス(w/アレックス・アブラハンテス)
WHY IS JON MOXLEY IN SOME RAPPERS MUSIC VIDEO LMAOOOO. Bro hitting that blunt pic.twitter.com/sXqH7Vg7Oo
— The Real One ☄️ (@WWEREALONE) 2023年8月23日
Rey Fenix Reportedly Out Of Stadium Stampede Match At AEW All In https://t.co/4Y3wSyvMvL
— WrestlingINC.com (@WrestlingInc) 2023年8月22日
諸事情でイギリスに行けないフェニックスの欠場アングルを作る為の試合ではあるものの、マリファナを嗜むミームが話題となっている狂犬モクスリーの強さ、凶悪さをアピールする仕上がりは上々。フェニックスも適切なダメージ表現で応え、シングルレスラーとしても特別である事を示す。
ルチャリブレやハイフライングだけではなく、アメリカンプロレス、ストーリー重視のTVプロレスをやらせても全く魅力が落ちないのがフェニックスの他のルチャドールよりも優れている点。攻めに転じても機会を悉く潰していくモクスリー。9対1でモクスリーが圧倒するも、隙を突いた反撃シーンでしっかりとインパクトを残す。フェニックスの華麗な攻撃に対するモクスリーの対応も的確。フィニッシュに至る流れも非常に印象的と予想を遥かに超える大熱戦。
ペンタもそうだが、フェニックスは特にシングルプッシュしたくなる。近年の彼のシングルはどんな相手でもハズレがない。好勝負。
評価:＊＊＊＊
トルネード・タッグマッチ
ダービー・アリン&ニック・ウェイン対モーグル・エンバシー(スワーブ・ストリックランド&ARフォックス)(w/プリンス・ナナ)
トルネードルールらしい4人入り乱れた乱戦。1人で2人を薙ぎ倒す攻撃も多く見られ、ダービーやフォックスはスーサイドなダイブも披露。勝手知っているメンバーだからこそ各々の持ち味を惜しみなくこの試合に注ぎ込む事が出来ている。
結果的にこの試合を以てARフォックスはモーグル・エンバシーを追放となるのだが、個人としてもスワーブとのタッグとしても魅力を発揮しており、追放が惜しいと思わせることに成功。それはそのストーリーをわかっている3人（特にダービーとスワーブ）からの贈り物。想いに応えたフォックスも見事。まだまだ活躍の機会は与えられるでしょう。
ただ、これでスワーブが更なるシングルプッシュを得られる事も確定したので、それ自体は非常に喜ばしい。好勝負に届かない良試合。
評価:＊＊＊3/4
全体評価:7.5
