新日本プロレス NJPW STRONG Independence Day 2023 Night 2 7/5/2023
NJPW STRONG女子選手権試合
ウィロー・ナイチンゲール(c)対ジュリア
🗽#njpwSTRONG INDEPENDENCE DAY Night2🗽
— njpwworld (@njpwworld) 2023年7月5日
.@willowwrestles "💥🚗"
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単なるアームドラッグからもウィローの怪力を示していき、序盤から攻防に意味を持たせていく。試合時間はスターダムのビッグマッチに比べれば、半分位のアメリカンプロレス仕様だが、垂直落下系や雪崩式の投げ、顔面への張り手を連発する徹底的にハードなスターダム仕様。スターダム仕込みのハードな攻撃を良くウィローが受け切ったという印象。AEWのスターに上り詰めたウィローとはいえ、北米に出ていないだけで、実績や実力は格上のジュリアに対し、肉薄した姿を見ただけでも感慨深い。
ジュリアもスタイルはスターダム仕様とはいえども、ウィローを潰していく形ではなく、ウィローの優れた体格豪快な攻撃をとことん受けて、魅力を引き出す構築を取っていたのも見事。回数を重ねると簡単に好勝負レベルには到達する可能性は秘めている。
もう日本では殆どやる事がなくなってしまったジュリアなので、北米への本格進出を期待したい。本人が覚悟を持てば、WWEAEW両方ともに放っておかないでしょう。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
NJPW STRONG無差別級選手権試合
KENTA(c)対エディ・キングストン
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— njpwworld (@njpwworld) 2023年7月5日
Eddie Kingston "Lariat"
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ドリームマッチ。インディでやる様なチープフィニッシュが目に見える形ではなく、NJPW STRONGのお披露目大会、後楽園のメインカードとあって、シリアスな決着も望める形で実現したのは嬉しい限り。そして両者とも持ち味を出し切った試合にもなっている。
ハードヒッティングを軸に、エディは腕のダメージを表現しながら、ダウンベースの受けと闘志漲る反撃シーンを駆使するエディにしか出来ない試合の組み立てをすれば、WWE的なヒールプレイと鋭い打撃を組み合わせた構築で、エディに対応するKENTA。単にハードヒッティングで応戦するだけではなく、フェイスヒールでもエディに対応出来る日本人はKENTAだけでしょう。
エディの奮闘に目を奪われがちだが、KENTAの充実度は特筆すべき点。アメリカならばレフェリーのブラインドを突いたベルト攻撃がクライマックスに据える所を、数ターン前の終盤に据え、クライマックスは肉弾戦に戻したのも正解。STRONGで他の大会よりも圧倒的にノリが良い会場とはいっても、ここは日本なので、ストレートに決着を付けにいったのは賢明。
のらりくらりはしているものの両者共超シリアス。ジャパニーズスタイルを多く取り入れてはいるけれども、ゴリゴリのアメリカンプロレス。正直玄人好みな試合内容ではあるものの、両者を長く見続けていればいるほど、彼らの経験をこれでもかと注ぎ込んでいて、この試合の凄さを理解出来る。KENTAがヒデオ・イタミになっていなければこの試合は確実に生み出せなかった。
勿論ライト層もマニア層も楽しめる試合ではある。試合後のKENTAの落胆した表情、ホミサイドとの抱擁と感極まったエディの表情、バックステージの両者のコメントと、歴史が詰まった最高にエモーショナルな激闘でした。
好勝負。
評価:****
FINAL DEATH
ジョン・モクスリー対エル・デスペラード
モクスリーオマージュの客席から登場したデスペ。赤い薔薇と黒いギターを持参し、万雷の歓声を受ける。
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— njpwworld (@njpwworld) 2023年7月5日
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.@ElDesperado5 × @JonMoxley "😵😵"
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試合は、昨年行われたノーDQ戦と近い内容。主にモクスリーがドミネイトし、耐え抜いたデスペが反撃していく形。凶器的には有刺鉄線ボード含め、ハードコアなラインナップだが、有刺鉄線を被弾した時のダメージ表現やフォークの使い方でデスマッチテイストも織り交ぜる。ハードコアでもデスマッチでも新日本では異空間の特殊形式であり、演者が日米のカリスマである点は特別感を生み出す要因となる。
蛍光灯などは投入せず、過激度は前半を考えるとそこまで高くならなかったものの、竹串を刺し合ってのエルボー合戦や葛西オマージュの垂直落下式リバースタイガードライバーなどで絵作りは的確。デスマッチやハードコアがなくとも通常形式で素晴らしい試合を残せる試合巧者2人なので、通常技の攻防が高品質。
デスペがここ一年で自らのブランドを最大限高めた結果、モクスリーと並んでも引けを取らない存在感を得る事が出来た。試合全編に加え、AEWのヒールではなく、ベビーフェイスとして行った試合後のモクスリーのマイクまで、余す事なく最高品質。葛西純について述べた時に、故ダニー・ハヴォックについて言及したのは非常に感動的でした。全てが記憶に残る、これぞ世界基準のハードコアマッチという激闘でした。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4
全体評価:9