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Impact Wrestling Against All Odds 2023 Review スティーヴ・マクリン対アレックス・シェリー/oVe復活

Impact Wrestling Against All Odds 2023 6/9/2023

 

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Impact Xディビジョン王座戦
トレイ・ミゲル(c)対クリス・セイビン

 

 セイビンの往年のXディビジョンレジェンド達の必殺技得意技を拝借したシーンが印象的で、終盤の追い込みからフィニッシュまでも王者交代に相応しい密度ではあったが、中盤まではこの2人にしては、ペースもクオリティも抑えていた印象を受ける。

 軽量級のスピーディーな展開でも、遺恨精算的な展開でもなく、比較的ゆったりと間を取りながら、試合を進めていく形。ミゲルのヒールワークを凄く効かせていた訳でもなくと、良くも悪くも2戦目らしい繋ぎの試合内容ではあった。

 良い試合には違いないが、この2人に向ける期待値からすれば物足りなさは残る。
 まあまあ良い試合。

評価:***1/2

 

オハイオ・ストリート・ファイト
oVe(サミ・キャラハン、ジェイク・クリスト&マッドマン・フルトン)対ザ・デザイン(ディーナー、エンジェルス&コン)

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 地元オハイオでのoVe復活祭。気心知れた仲間と得意なハードコアでドンパチ。サミの空間支配力と副官ジェイクがクリストカッターの様な十八番の派手なスポットとハードバンプで支えていく形。

 この2人で試合が成立出来る程ではあったが、デザインもエンジェルスが活躍。ブロディ・リーオマージュのディスカス・クローズラインや、有刺鉄線ボードへのバーニングハンマーを決めるなど攻守に渡り良い働きを見せ、リーダーのディーナーを支えていた。

 ビッグマン2人はビッグマンらしいスポットを与えられ、堅実にこなしていき、最後は主役のサミが大立ち回りを見せてフィニッシュ。安定の良内容でした。
 中々良い試合。
評価:***1/2

 

Impact世界王座戦
スティーヴ・マクリン(c)対アレックス・シェリー
 業界屈指のテクニシャンであるシェリーの技巧にも、確実に付いていくマクリンの技量の高さが光る一戦。単なるブルファイターなら付いていくのもやっとになりがちだが、グラウンドから部分攻めで翻弄するシェリーの世界観をキープしながら、強烈な攻撃で自分のターンに持ち込む力は見事。

 リベリオンから前回のUSの様に、反体制のヒール王者らしさを強く打ち出さず、実力の競い合いという側面が強いシェリーの方に分がある試合構成だが、一切不足を感じさせない堂々とした試合運びは、2次政権での長期在位を予感させるには十分。

 シェリーもテクニックに重きを置きがちなタイプだが、求められる直線的なファイトスタイルも彼なりに表現しており、ターンバックルを巡る攻防を交えながら、歓喜の戴冠劇を演じ切りました。

 スラミバーサリー前の王者交代はかなり意外だったが、サプライズに引っ張られ過ぎず、この新鮮なカードでも濃密な内容を提供出来るのは団体力の高さを物語っています。好勝負。
評価:****

全体評価:8