世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

Impact Wrestling Under Siege 2023 Review スティーヴ・マクリン対PCO/ABC対サブカルチャー他

Impact Wrestling Under Siege 2023 5/26/2023

 

www.fite.tv

 

 

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トリニティ対ジゼル・ショー(w/ジェイ・ヴィダル&サヴァンナ・エヴァンス)

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 デビュー戦で鮮烈な活躍を残したトリニティは、この試合でも優れた身体能力とスター性で瞬く間に自分の空間に仕上げてしまう。技の精度も上がっており。KO王座に挑むのも妥当といえる程。

 対するジゼルは、そつなくヒールプレイを行いつつ、要所では高い身体能力を活かした攻撃を放つ。高い身体能力とLGBTQ+の星という背景もあり、本当なら絶対的ベビーフェイスになり得る選手だが、ヒールで試合運びを仕込んでいる状態。

 それが出来るインパクトの環境やポジションは、選手の成長に打ってつけ。10分とはいえ、印象的なスポットは多く、見せ場を多く作り続けた。見応えのあるミッドカードでした。中々良い試合。
評価:***1/2

 

Impact世界タッグ王座戦
ABC(c)(エース・オースチン&クリス・ベイ)対サブカルチャー(“フラッシュ”モルガン・ウェブスター&マーク・アンドリュース)(w/ダニー・ルナ)

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 元NXT UKタッグ王者サブカルチャーがインパクト参戦。アンドリュースは久しぶりの復帰となる。対するはインパクトとインディ界で最もホットなタッグチームの一つABC。BOSJには選ばれなかったが、タッグの力はメキメキとつけており、MCMGに届く勢いを持ち合わせる。

 実力の高い軽量級タッグ対決となって、躍動感、独創性溢れる攻防を連続。2人まとめてリバースフランケンといった驚きのスポットも用意。その一方でTVプロレスの経験も豊富な為、無駄なく持ち場の質は完璧にと魅せ方を理解している。サブカルチャーの獲得が正解と確信出来る見事なショーケースに仕上がっている。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

Impactノックアウツ世界王座戦
(ジョーディンが負ければ、ディオナが王者の間は、ジョーディンは挑戦出来ない)
ディオナ・パラッツォ(c)対ジョーディン・グレイス

 


 負ければディオナの在位中は、王座に挑戦出来ない過酷な条件が課せられているジョーディン。しかし演者もストーリーとしてもやけにあっさりしている。というのもジョーディンの契約は既に切れており、フリーエージェント状態となっている。

 それが頷けるドライ感。しかし、その分内容の充実度でカバー出来るのもこの2人。新日本プロレスを彷彿させる様な攻撃の切り返しの数々、ジョーディンはパワフルに、ディオナはテクニカルにと各々の持ち味も的確に反映させている。

 この2人の対決ならば、多種多様の手法でクオリティを上げる事が出来るので、限界突破する様な内容ではないものの、それでもレスラーとしての実力の高さは十分誇示していた試合内容となっている。次のジョーディンの目的地は果たして。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

Impact世界王座戦-ノーDQマッチ
スティーヴ・マクリン’(c)対PCO

 


 業界屈指のブルファイター2人が狂喜乱舞。ほぼ全編凶器を使うハードコアとなっているが、他と差別化している点は、まずマクリンのおびただしい程の大流血。前半から試合終了まで顔面を真っ赤に染め上げ、リング内外でその吹き出した血の血溜まりが出来る程。デスマッチでも中々ない位の流血具合は、死闘レベルに引き上げた。

 そしてもう一点は、PCOのハードバンプ。インディ界を席巻し、50代でROH世界王者にまで上り詰めた唯一無二の過激なスタイルがこの試合でも健在。PCOにしか出来ない狂いっぷり。

 そこにフランケンシュタインというギミックを掛け合わせ、舌や口元にステープラーを打ち付ける攻撃や墓石やシンダーブロックを使った攻撃とこれもまさにデスマッチそのもの。衰え知らずのPCOの受けっぷりと容赦なしのマクリンの攻めが合わさって化学反応を引き起こす。

 流血度過激度で言えば、ストーム対ハリスのテキサスデスマッチやサミ対ペンタのマスカラコントラカベジェラ戦と並ぶレベルで、団体史に名を残した死闘。この2人だからこそ出来た要素がふんだんに織り込まれている一戦でした。名勝負。
評価:****1/2

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試合後、マクリンと抗争中である団体社長のダモール。そこにブリー・レイが現れ急襲。レイヴォルト、PCOやMCMGが立ちはだかるも返り討ち。ダモールはあえなく火炎テーブル葬を被弾することに。

全体評価:9