Impact Wrestling No Surrender 2021 2/13/2021
Xディビジョン王座#1コンテンダー-トリプル・スレット・リボルバーマッチ
トレイ・ミゲル対スーサイド対デバリ対ブレイク・クリスチャン対クリス・ベイ対ウィリー・マック対ジョシュ・アレキサンダー対エース・オースチン(w/マッドマン・フルトン)
3ウェイで始まり、一選手脱落したら新たな選手が試合に参加。最後まで残った3人でトリプル・スレットマッチを行い、最初にフォールかギブアップを奪った者が勝者となる。
ミゲル、クリスチャン、スーサイドで試合開始。ハイフライヤー揃いなので、演舞的な内容になるのは仕方ないところではあるが、流れ無視で飛び回っていたのは否めない。ただ、流石に見栄えは良く、スピード感もある上に、良い時間に選手が入れ替わるのも良かった。次のクリス・ベイが登場しても印象は変わらないが、少しベイは試合を落ち着かせてくれた。瞬殺されたデバリを経て、真打ジョシュ・アレキサンダー登場。アビス、サモア・ジョーにラシュリーまで巻いた既に階級の壁はないベルトではあるが、今のメンバーの中では余りにもチート的存在。瞬く間にドミネイトし、ミゲルと背負いながら、ベイをブレーンバスターで投げる荒技からベイを敗退に追い込む。ジョシュの登場から別の試合の様に空気が変わった。
続いても重量級のマック。ここではマックの重爆攻撃を軸に3ウェイらしい連鎖ムーブを展開。最初からいるミゲルもハイフライングで存在感を示すと隙を突かれたマックが脱落し、最後はもう1人の真打元王者エース・オースチンが登場。エースも雰囲気を持っている選手なので、違いを生み出せる。ハイフライング含みトリッキーなムーブを駆使する上、ミゲルとはかつての抗争相手でもあり、勢いは途切れない。目まぐるしさを持続させた後、最後はジョシュが確実に締めるのも心強い。ここでも2人同時に持ち上げ怪力を披露し、インパクト百点満点で勝利を掻っ攫っていった。
WWEに行ったデズモンドとウェンツとは袂を分ち、インパクトに戻ってきたミゲル、イーサンの退団によりノースがなくなり、シングル路線に組み込まれたジョシュ。このプッシュしたい2人を主軸に置きながら、脇を元王者の実力者で固め、新しい形のガントレット戦を作り上げた。
TNA時代からこういう形式は大概失敗してきたが、通常形式ベースだったのと、ここまで実力者で固めたらその不安も杞憂に終わった。
WWEが今ガントレット戦を頻繁に行っている様に、沢山メンバーを出したい時にこの形式は活用出来るだろう。チャレンジは良い結果となった。中々良い試合。
評価:＊＊＊1/2
Impact Wrestling世界タッグ王座戦-トリプル・スレットマッチ
グッド・ブラザーズ(c)(カール・アンダーソン&ドク・ギャローズ)対ビア・ガンズ(ジェームズ・ストーム&クリス・セイビン)対プライベート・パーティ(アイゼイア・キャシディ&マーク・クエン)(w/マット・ハーディ)
4コーナーズマッチという事で、各選手が技を打っていき進めていく流れ。本来ならフェイスだったPPもヒール化している為、強いヒールのGBと立ち位置が被る。確立したストーリーがある訳でもなく、セイビンとストームも歴史こそあるが急遽組んだ間柄なので、安全を見た技の打ち合いで進める流れとなる。PPの身体能力を活かした華麗な技が冴え渡り、その他も実力者揃いなので、流石に格好は付けてくるものの、爆発はせず。これではGBが負ける感じが全くしない。レスラーの実力や実績を考えると、いまいち伸びなかった印象。平均より上。
評価:＊＊＊
Impact Wrestling #863 2/16/2021
Impact Wrestling Xディビジョン王座戦
TJP(c)対ジョシュ・アレキサンダー
TJPの変幻テクニックに、TJPよりも上回る体格を持つジョシュが、遜色なく付いていくという驚きの展開が続く流れ。WWE退団後充実度が増しているTJPに対して、同レベルアンクルロックに関してはそれ以上のレベルで対応してしまう恐ろしさ。カート・アンクルばりの執拗なアンクル・ロックは、カナディアン・ストロング・スタイルを標榜するジョシュに打って付けの看板技となる。この細かなアップデートが出来る所が、やはり並のレスラーではない。
10分強の試合時間だが、落ち着く時間を与えるスリリングな攻防が全編通して展開される激戦。TJPの完成度は変わらず高いものの、この試合はジョシュ・アレキサンダーのシングルレスラーとしてのポテンシャルを、更に多くの人に示す事が出来た試合。ジョシュはやはり世界王座を確実に獲るべき存在である。好勝負。
評価:＊＊＊＊
