新日本プロレス JR HAKATA CITY Presents レスリングどんたく 2024 5/3/2024
NJPW WORLD認定TV選手権試合
ザック・セイバーJr.(c)対ジェフ・コブ
小気味良いアクションと深いダメージによるストーリー・テリング、そして重厚な攻防と15分の中に様々なエッセンスを注ぎ込んだ一戦。コブの投げ技にザックが深いダメージ表現を取るところは、敗戦の理由付けといっても良いけれども、その後も得意技に+αの工夫を加え続ける攻防の数々は実力者対決らしい内容。
コブに渡すための試合には違いないが、そこでも一定の内容を残そうとしてくれるのはプロフェッショナルの姿でした。
中々良い試合。
評価:＊＊＊1/2
デヴィッド・フィンレー(w/外道)対辻陽太
辻の価値を落とさずに、フィンレーをオーバーさせる試合。前半はフィンレーのドミネイトでスタートし、後半は支配ターンを含みつつ一進一退の攻防を軸に、どちらが勝ってもおかしくない形で進めてロングマッチを構築。
正直遺恨やそれに足るテーマは乏しい形で、尚且つフィニッシュのシレイリ攻撃以外は基本クリーンのため、これまでの試合ほどトップヒール・フィンレーのインパクトは薄いけども、トップレスラー同士、実力で見せ場を作り続けたのは見事。
首攻めを軸としつつ、勢い溢れる攻防が多く、テーマに乏しい中継ぎの試合でここまでの試合を作り出せれば立派。
得意技必殺技の攻防を上手く繋ぎながら、20分超えの良試合を仕上げました。
好勝負に届かない良試合。
評価:＊＊＊3/4
IWGP GLOBALヘビー級選手権試合
ニック・ネメス(c)対棚橋弘至
この試合に関しては、何といってもニックのグラウンドテクニック。持ち前の動きのキレの凄さがあるので、普通の動きをするだけでも魅力が何倍にも増していく。複雑怪奇なサブミッションを使う訳ではなく、ベーシックなアマレスのテクニックが軸ではあるが、ニックがやはり凄いレスラーであると再確認出来る。
棚橋は、多忙な社長業の最中、コンディションの底は脱している。決してトップコンディションではないものの、一定のレベルには達している。ニックがオーソドックスなスタイルの選手であったことも良い方に作用し、何とかメイン合格レベルには達している。ニックのキレ味鋭い動きを老獪なテクニックで抑えにかかる展開は面白かった。
若さ溢れるセミとベテランの味光るメイン、まさに合わせ技一本というべき良試合でした。中々良い試合。
評価:＊＊＊1/2
全体評価:7.5
