DPW(DEADLOCK Pro-Wrestling)
2nd Anniversary 12/10/2023
ジェイク・サムシング&”スピードボール”マイク・ベイリー対タイタス・アレキサンダー&ブライアン・キース
サムシングの重戦車ぶり、身体能力の高さを示しつつ、ヒールプレイで試合を掻き回し、緩急も付けられるタイタス。そしてライバル関係を活かし、ハードヒッティングで要所を締めるベイリーとBK。
何にも懸かっていないアンダーカードで脅威のクオリティを出せるのは、PWGを彷彿とさせる。それほどDPWがレスラーをやる気にさせてくれる土壌であることの証明。実力者揃いだが、ベイリーとBKに負けないほど、サムシングとタイタスが輝きを放っていたのが何よりの収穫。
好勝負。
評価:****
ノー・ホールズ・バードマッチ
アンドリュー・"ザ・ジャイアント”・エヴァレット対BKウエストブック
エヴァレットは、攻撃時は得意のハイフライング、守勢時は被虐力を活かした構築。BKの方は、小悪党らしい立ち振る舞いに加え、凶器攻撃の補佐によってインパクトも生み出せる。凶器と流血の力を得て、25分ものロングマッチを見事に作り上げた。
沢山の凶器も雑多にならず、上手く整理されている。ビッグスポットも派手に決まり、ミッドカードとして申し分ないハードコア戦でした。
好勝負。
評価:****
DPW世界タッグ王座戦
ワークホースメン(c)(アンソニー・ヘンリー&JDドレイク)対モーター・シティ・マシンガンズ(アレックス・シェリー&クリス・セイビン)
ベテラン長寿タッグ同士の熟練の技術が光る完成度の高い試合内容。30分以上は軽くこの高いクオリティを保てそうと感じるほどに完成され尽くした攻防の数々。連携も多彩、個々の実力も高いと隙が全くない。どの組み合わせでも面白さが持続するのは強い。
インディなら十分メイン級のカードだが、これをミッドカードに置けるのは団体の充実度を実感出来る。好勝負。
評価:****
DPW世界王座新王者決定戦
カルヴィン・タンクマン対コルビー・コリーノ
前王者ジェイ・マラカイがWWEと契約したことにより王座を返上。そのために新王者決定戦が実施。試合は、タンクマンの怪物らしさをコルビーが増幅させる形。
その後の大会で金網戦で激突する訳だが、この時点でベースは既に完成されていた。ストーリーがある訳でも、ライバル関係がある訳でもないが、最高王座戦に求めるクオリティは確保出来ていた。堅実な良試合。
中々良い試合。
評価:***1/2
DPW女子世界王座戦
さくらえみ(c)対高瀬みゆき
日本大会の再戦。序盤はファン要素があるものの、基本的には逆水平合戦に代表されるバチバチのド突き合い。完全に会場を掌握し、周年大会であり、年間最後の大会のメインイベント、まさに締めくくりに相応しい重厚な内容。
] 打撃戦に得意技、必殺技の攻防とシンプルな試合構築だが、余計な要素を加えない潔さが見事。特に高瀬のファイトスタイルに合っており、絶対王者さくらも最高の形で次なるバトンを渡すことに成功。日本人として誇らしくなる好勝負でした。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4
全体評価:10