新日本プロレス NJPW STRONG Lonestar Shootout 2023 11/10/2023
NJPW WORLD認定TV王座戦
ザック・セイバーJr.(c)対”スピードボール”マイク・ベイリー
15分という制限がある中で、各要素を極限まで積み込んでいくが、決して雑多にはならないのが一流の証。少し序盤にサブミッションの配分を多くし、ベイリー封じの脚攻めも繰り出したザック。
いつもなら腕に決める攻撃を脚攻めに応用する巧さもありとザックらしさ全開だが、ベイリーも脚攻めに苦しみつつも、各種脚攻めとハイフライングで応戦。全ての要素のレベルが他とは段違いな上、インディ時代を彷彿とさせながらも、レベルアップした今の魅力も如何なく発揮。
残り5分のラッシュは凄まじく、ラスト1分まで勝負がわからないめまぐるしさ。実況のヴェーダ・スコットが、思わず普段の様にマイク!と言ってしまうほどの熱戦模様。
ザックが技巧の上に、パワーアップしたザックドライバーに、指殺しを含めた腕殺しで力ずくでギブアップを奪う衝撃のフィニッシュ。期待以上の名勝負でした。
評価:****1/2
IWGP女子選手権試合
岩谷麻優(c)対ステファニー・バッケル
スターダムのアイコンとCMLLのエース格の激突。テクニックがある上に、パワフルなバッケル。脚どころか身体ごと捻り切らんばかりのドラゴンスクリューやスプリングボード式クロスボディと基本技を必殺級に変えてしまう力強さは印象的。
そんなバッケルに苦戦を強いられる岩谷だが、持ち前のゾンビの様なタフさとヤングバックスばりの伸びを誇るスーパーキックで反撃。バッケルの猛攻を受け切り、貫禄の勝利を飾る所はさすが団体のアイコン。両者の魅力が発揮された大熱戦でした。
好勝負。
評価:****
NEVER無差別級選手権試合
鷹木信悟(c)対トレント・バレッタ
NEVERのゴツゴツとした世界観を軸とし、場外戦や(レフェリー突き飛ばしでの失神は強引過ぎたが)テーブル使用でラフ度を高める。内容はタフで豪快な肉弾戦だが、テンションをアッパーにせず、ダウナーなまま、ジリジリとスリル感を上げていく試合展開に。
バレッタがPWGなどで戦っていた時の一定の華やかさは持ちつつも、基本的には男臭いタフマッチを、最高のタフマッチメーカー鷹木と共に演出。玄人好み的ではあるが、一本筋の通ったロングマッチでした。
好勝負。
評価:****
全体評価:8.5