WWE NXT #686 - Gold Rush Week 1 6/20/2023
WWE世界ヘビー級王座戦
セス・”フリーキン”・ローリンズ(c)対ブロン・ブレイカー
元NXT王者セスがNXTに帰還し、トッププロスペクトブレイカーとの一騎打ちに挑む。前日のRAWでベイラーに襲撃され、肋骨にダメージを深傷を負うというストーリーも追加。スピアーが必殺技であるブレイカーに、勝機を与える演出としては間違いない。
メインロスターで、世界ヘビー級王者のセスが多く攻める試合展開でスタートし、肋骨の負傷を突いたブレイカーが大技で反撃する流れ。
NXTといいつつも、一軍を見据えたスケール感と試合構成となっている。ブレイク前のバティスタが被るブレイカーは、ヒールがフィットしており、以前よりも一軍で活躍出来る雰囲気は漂っている。
そしてセスがいることのプレミア感は格別。実況席破壊やストンプ連発というおまけ付き。ブレイカーの予行練習兼NXTの視聴率を上げる仕掛けというべき試合だが、結果は見事成功に終わりました。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
全体評価:7+
WWE NXT #687 - Gold Rush Week 2 6/27/2023
WWE NXTヘリテージ・カップ王座戦
ネイサン・フレイザー(c)対ドラゴン・リー
基本的なレスリングの中にクイックネスを示す動きを織り交ぜることで、優れた軽量級レスラーである事を誇示。2ラウンド目からは打撃も導入。ただ決めるだけではなく、ロープワークの速さで俊敏さをアピールしている点も手堅い。
2ラウンド目に丸め込みでまずはフレイザーが先取。3ラウンド目も勢いは全く落ちず、高速ロープワークからの完璧なトペとトペコンから、変型デスヌカドーラでリーがタイに戻す。
3ラウンドからは一気にギアを上げていく攻防が増加。スピードに乗った時の爆発力はとてつもなく、そこにリーの重戦車らしさが化学反応を巻き起こす。NXT UK卒業生のフレイザーの土俵かと思いきや、3本勝負のCMLLで活躍してきたトップエストレージャだったリーも得意な領域。ギアの切り替えの鋭さは特筆ものでした。
4〜5ラウンドは特にマジックタイム。何もやっても素晴らしく映る特別な空間に突入。ヨーロピアンルールとルチャ・リブレの化学反応。両者の魅力が最大限引き出された好勝負。後3分あれば名勝負だった可能性も十分にある。好勝負。
評価:****
WWE NXT王座戦
カーメロ・ヘイズ(c)(w/トリック・ウィリアムズ)対”ローン・ウルフ”バロン・コービン
コービンはかつてのローンウルフ・ギミックとコスチュームで登場する特別バージョン。
攻守に渡り身体能力の高さを活用した華やかな戦いを見せるカーメロに対し、いつもよりも攻撃力の高い獰猛な攻撃を繰り出すコービン。小悪党ヒールではないクールな一面を抜いてきたことで、一気に試合のシリアス度は増していく。カーメロのダメージ表現も適切で、フェイスの王者として求められる振る舞いも出来ている。
終盤もコービンの豪快な攻撃が炸裂するスリリングな展開は続き、予想を遥かに超える大熱戦に昇華。その気になればこれ位のことは出来るというレベルを遥かに越えた試合内容となりました。
コービンのキャリアベストマッチといっても良い試合となり、カーメロもメインロスター入りに繋がる大きなアピールが出来ました。好勝負。
評価:****
全体評価:8