DDT Pro-Wrestling ジャパンベーカリーマーケティング株式会社 presents 竹下幸之介デビュー10周年記念興行~西成ベイブルース~ 9/10/2022
The 37KAMIINA/咲くやこの花タッグ(竹下幸之介&上野勇希)対CCK(クリス・ブルックス&キッド・ライコス)
ライコスの引退、クリスの日本移住と離れ離れになったCCKが、コロナ禍を何とか乗り切り、今は無き2019年4月16日IPW-UK 『Tuesday Night Graps: Forever』以来3年ぶりの大復活。言うまでもなく、CCKとして初来日ではなく、2019年初めに大日本プロレスとDDTとも提携を発表していたFight Club Pro日本大会が初来日。The Cramps 『Human Fly』で2人が出てくる姿には感慨深いものがある。対するクリスの大親友竹下と上野のDDTのトップ同士兼盟友タッグが相手という特別待遇。
初めは、ライコスの時間を多めに取り、かつてのヘタレっぷりを見せる流れでライコスらしさをアピールした後は、主導権の奪い合い。竹下の豪快な打撃にKO寸前のライコスだが、何とか隙を突き反撃開始。
3年ぶりと思えない程寸分の狂いもない連携、合体技の数々はCCKが世界トップレベルのタッグである事を示す一方、クリスはもちろんライコスもレスラーとしての実力が上がっており、連携に頼りすぎず、個々の見せ場も多く、特にライコスの技の精度や試合運びのクオリティがかなり上がっていたのは印象的。
PROGRESSなどではチェックしていたものの、当然味方相手のクオリティが上がるので、より実力を発揮出来た面もある。対する竹下&上野は、竹下の10周年の中でありながらも、CCK復活祭にあえて黒子になりつつも、団体はおろか世界レベルの身体能力を如何なく発揮。AEWプライベートパーティの必殺技ジン&ジュース(雪崩式フランケン+ダイアモンド・カッター)をサラッと披露したのには驚いた。CCKの必殺技フルコースも堪能出来、CCKの実力が最大限示された大熱戦。
オープニングにしてメインイベント。イギリスならヨークホールかウェンブリー級の試合。CCKファン、ライコスファン、UKインディファンには最高のご褒美となりました。これを大阪で観る事が出来たのは本当に幸せ。
生観戦補正はあるにしても、これは間違いなく好勝負。
評価:****
Finally, Calamari Catch Kings is BACK!!! #ddtpro #CCK pic.twitter.com/YSzjC5cKkN
— マレイス Mareis (@KS_Dropper24) 2022年9月10日
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— マレイス Mareis (@KS_Dropper24) 2022年9月10日
トリプル・スレットマッチ
マジカルシュガーラビッツ(坂崎ユカ&瑞希)対享楽共鳴(中島翔子&ハイパーミサヲ)対渡辺未詩&遠藤有栖
バラモンの後に出てくる東女勢という振り幅の落差が激し過ぎるものの、トップ所を揃えただけあり、安心安定の3ウェイに。
会場を凍りつかせた坂崎による遠藤への後頭部張り倒しに始まり、渡辺の2人ぶん回しジャイアントスイング、瑞希の秘技渦飴も大盤振る舞いと10周年大会に華を添えていました。
平均的良試合。
評価:***1/4
鈴木みのる&坂口征夫対HARASHIMA&青木真也
みのる対青木は、グラウンドの攻防、ハラシマと坂口は蹴り合い、それ以外はグラウンドが中心とカードの狙い通りの格闘技色の強い展開が続く。押し引き強弱の付け方、相手(主に青木)への焚き付け方など鈴木みのるの上手さが支配し続けていた試合。
みのるに配慮していたとも取れるかもしれないが、普通の試合を今後何かあるかも?と思わせる程印象的にしてしまうのだからやはり凄かった。
中々良い試合。
評価:***1/2
竹下幸之介対佐々木大輔
AEWスーパースターとなり、AEWや米インディ、英PROGRESSでも猛威を振るった竹下の豪快無比な攻撃の数々が火を噴きながらも、佐々木はラフと脚攻めを織り交ぜたインサイドワークを駆使する事で応戦。的確なヒールプレイでペースを掴み支配。竹下のダメージ表現も的確。
それを経ての終盤は、竹下の鉄柱越えダイブを皮切りにエプロンへのジャーマン、場外床への投げといったハードなスポット、互いの得意技必殺技の攻防、カナディアン・デストロイヤーなどの切り返しも絶妙。それでも一番は竹下の破壊的なエルボーやラリアット。AEWでも猛威を振るい、並み居る強敵を苦しめた攻撃はまさに圧巻の一言。
東京のビッグマッチ級に気合が入った試合内容は、20分越えの大激戦。10周年大会とはいえ、この会場で出来るレベルを遥かに超えた特別な激闘でした。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4
全体評価:9+