JCW(Jersey Championship Wrestling) Opening Day 5/1/2021
ビリー・スタークス対ジャナイ・カイ
カイのテコンドー仕込みのトリッキーな打撃が活きる内容。ビリーも上手く合わせていて、小気味良い攻防は見応え有り。ビリーは、後は安定化を図る為に型を見つけられれば、もっと良くなるだろう。カイも好調をキープしていて、バズる動きも多く持っているので、これからますます売れていく。平均より上。
評価:***
ニンジャ・マック対ダンテ・レオン
@NinjaMack1 ONLY 47 flips? #JCWOpening pic.twitter.com/x11OlufrhN
— Tripping Balls (@IsThisWrestling) 2021年5月1日
@NinjaMack1 COUNTERS THE SHOOTING STAR CUTTER AND HITS A PHOENIX 630 SPLASH!!! #JCWOpeningDay pic.twitter.com/rC5wTOTgLG
— Tripping Balls (@IsThisWrestling) 2021年5月1日
驚愕の動き連発。大舞台なのでより気合が入っている事と、この組み合わせは数を重ねているので見せ方が洗練されていっている。マックの体力を温存させながら、定番の動き、新たな動きを使い分け、終盤にネタが切れないように作っていたのは懸命。SNS時代に持ってこいのムーブばかりで魅了。カウンターも冴えていて、最高の盛り上がりを生み出しました。GCW本戦に出すべき内容。平均的良試合。
評価:***1/4
GCW Ashes to Ashes 5/1/2021
▷ GCW: Ashes to Ashes - Official PPV Replay - FITE
マンス・ワーナー対ノーラン・エドワード
ノーランの硬い打撃と献身性がマンスのスイッチを入れる。ノーランのチャレンジマッチではあるものの、凶器なしの攻防でも確実に試合を作り、中盤以降はハードコア〜デスマッチと次第に過激度を上げていき、最後は蛍光灯ボードでの一撃でフィニッシュ。ICWの試合に比べれば過激度は低いものの、ハードコアとデスマッチの中間が得意なマンスであれば正解であり、蛍光灯への一撃とそれを受けたノーランの背中が葛西純ばりの真っ赤に鮮血で染まっていて、その凄惨な光景で元は取れる。
ベーシックなレスリングもハードヒットもハードコアもデスマッチも何でも出来て、印象的な試合が作れる超新星ノーラン・エドワードの素晴らしさが光る内容。
中々良い試合。
評価:***1/2
グラス・セルリング・デスマッチ
G-レイヴァー対ジミー・ロイド
この抗争の発端となった、レイヴァーが怪我した大会「BLP/GCW 2 Cups Stuffed 8/30/2019」の映像からサイケデリックな映像に移行するプロモは、レイヴァーのキャラクターが活かされたプロモ、ロイドも生贄力があるので、こういうプロモには打って付け。高い完成度のプロモでこれだけでもお金を出せる。
そして試合形式は、大量のガラスボード、ガラスボードトラップが場外とリングの上に設置されたデスマッチ。トラップの豪華さ破壊力は、「CZW Cage of Death XI」のサミ・キャラハン対ダニー・ハヴォック、ガラスボードの数は「OHW (Ohio Hatchet Wrestling) Death In The Valley 5/15/2010」のJCベイリー対ドレイク・ヤンガーに匹敵するレベル。この装置を見た時にとてつもなく凄いものになると確信。
ボリュームが大きくなる事が確定している為、比較的ボルテージは抑え目ではあるものの、ガラスボードは次々と割っていき、早速流血も。
前の試合が悪過ぎて、冷え切った会場、コメンタリーのケビン・ギルがだらだらと一本調子で喋り続けるというハンデはある中でも、着実に積み上げていき、そしてビッグスポットゾーンへと突入。
場外の何層にも積み上げられたガラスボードトラップ、リングの上、それこそサミ対ダニーの最後の一発を彷彿とさせる高所足場に据え付けられたガラスボード天井へのスーパープレックスに、「CZW Cage of Death 13」でロバート・アンソニーが放った一撃を彷彿とさせる様な場外ガラスボードトラップへのアウトサイダーズ・エッジと一撃で決まってもおかしくないトラップをそれぞれ被弾。
冷め切った会場もこれはGCWコールを起こさざるを得ない衝撃のシーン。ただ、それでも決まらず、間延び感が漂う会場。それでも焦らずにやるべき事を遂行する頭ごと血塗れのレイヴァーと身体を張り続けたロイド。これでもかとガラスボードを叩き付けた後、高所足場からのガラスボード貫通ダイブを決めて見せ、綺麗に締める余裕。これが今の完全体Gレイヴァー。
シーンの活性化と若手の台頭で、若くしてプッシュを受け続けた反動か地位が下がり続けていたロイドと、葛西純と日本で戦い、スター街道を歩むはずの矢先にキャリアが危ぶまれる大怪我を負い、一年以上棒に振ったレイヴァー。リアルの負傷をストーリーに繋げて、レイヴァーはキャラクターの確立と試合内容の良化、ロイドはデスマッチファイターとしての地位の復権。その真摯な取り組みとコロナからの復活ムードが相まって、両者の望み通りに事が運んだ抗争となった。
抗争のスタートからこの試合のゴール、試合内容やプロモどれを取っても意味のある内容になっていた素晴らしい抗争。特にGレイヴァーは、若手有望株ではなく、現在進行形、世界のデスマッチファイターの中でもトップレベルの存在になった。唯一無二のオカルト的カリスマ性、試合の安定感とクレイジーな面を自由自在な操れる点、ゲイジ、RSP、マードック、葛西、竹田辺りにも肩を並べるだけの好調さである。
今のレイヴァーにベルトを与えて、更に神格化させたい所。それがGCWなのか他なのかはわからないが、今のレイヴァーは、まさに“Bigger Than GOD”。シーンを挙げてプッシュするだけの価値がある。好勝負。
評価:****
HOLY FUCK!!! @TheJimmyLLoyd with a superplex through the glass ceiling!#GCW #GCWAshes @GCWrestling_
— Rob (@HeyyImRob) 2021年5月2日
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.@TheJimmyLLoyd ends the life of G-Raver (for the second time this match).#GCW #GCWAshes @GCWrestling_
— Rob (@HeyyImRob) 2021年5月2日
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全体評価7.5+