世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

AEW世界女子王座挑戦者決定トーナメント・日本ラウンド参戦選手紹介

「AEW世界女子王座挑戦者決定トーナメント・日本ラウンド参戦選手紹介」

 

 

 今回は本日のTV放送で始まる、王者志田光が保持するAEW世界女子王座への挑戦権を賭けたトーナメント・日本ラウンドの参加者について、まとめました。デビュー日や略歴等は公式やWikipediaをご覧になって頂くとして、試合を観ての印象と現在の活躍具合を中心に振り返ります。AEWやWWEしか見た事がない人、新日本からAEWに入った人も、WWEの選手とは違うルートで、世界に手を掛ける個性豊かで世界水準の実力や人気を誇る日本の女子選手達に注目して頂きたい。

※これまでの記事も今回もそうですが、

選手への敬称は省略させて頂きます。ご了承ください。

 

 

  • アジャコング

知らない人はいない。キャリア34年、説明不要のリビングレジェンド。WWF時代のWWEにも参戦しているという歴史もその凄さを物語る。AEW旗揚げ大会『Double or Nothing 2019』に参戦し、今回はベルト挑戦を狙う。現在の王者志田光とはOZアカデミーで無差別級王座を争った関係でもある。上記の動画とは別の試合ではあるが、志田対アジャの抗争は非常に素晴らしい試合揃いだったので、その組み合わせが見られるなら非常に楽しみ。

 

  • 坂崎ユカ

東京女子の魔法少女がAEWに復帰。彼女は、東女代表として旗揚げ大会『Double or Nothing 2019』や、その後の大会にも不定期参戦。COVIDの影響で渡米出来なくなった間、所属団体の東女では絶対王者として君臨。特に瑞希との試合は、2020年、男女問わず年間ベスト級の名勝負となり、話題となりました。

東京女子プロレス Wrestle Princess Review 坂崎ユカ対瑞希他 | 世界のプロレス探検隊 ~Pro Wrestling is Everything~

AJスタイルズばりのスプリングボード式450°スプラッシュ(魔法少女にわとり野郎)を操るハイフライヤーでありながら、この風貌からは想像出来ないほどの激しいファイトで名実共に団体を引っ張る選手。今回のトーナメントでは、個人的には優勝候補最有力。長い実績ではアジャやさくらには及ばないが、現在進行形では、今の彼女はAEWレギュラーレベルで、ベルトを巻けるだけの価値があり、ファンシーなキャラクターも唯一無二でプッシュも出来る。COVIDが明ければ、AEWと正式契約する可能性は高いと見ている。鎖国体制を引いている東女のエースが、他団体の選手と交わる興味深さも注目。

 

  • 伊藤麻希

Hello Motherfxxkers!!
キャンディスとジョー〇・ライアンが使わなくなったので、「世界一可愛いレスラー」を欲しいままにしている、カルト人気を誇るあの人気者が、悲願のAEW進出。クリス・ブルックスとのNEO伊藤リスペクト軍団のリーダーとしても海外人気が高い選手。あのシャーデンフロイデやCCKのリーダーだったクリスを、強引ながらも手なずけるカリスマ性。アイドル時代よりも抜群のアイドル性を身につけ、ゴッドタンで活躍する程の芸能人としてのスター性もある。とにかく話題を作れる反則的ナチュラルボーンスーパースター。

最近は、「MLWでサミ・キャラハンに水をかけられた炎上テニスラケット芸人」ことジム・コルネットに絡まれるだけでなく、レスラーとしての実力がメキメキ向上。東京女子インターナショナル・プリンセス王座も巻き、実力でも団体の顔になりつつある存在。下馬評は低いものの、実力や技術を超越するカリスマ性を持つので、この中に名を連ねた中で彼女の勝ち。真の世界的スーパースターとなり、「闘うクビドル」と言われる時代ももうすぐ終わりを告げるか。

 

  • さくらえみ

チョコプロ総帥がトーナメントに登場。全女崩壊後の日本の女子プロレスにおいては、選手・トレーナー・経営者として、確実に名前を刻んでいるリビングレジェンド。さくらえみ無くして今の女子プロレスはなく、AEWの女子部門も今の形はないと言っても良いだろう。愛弟子里歩相手に女子王座に挑戦したが惜しくも敗戦。奇しくも現在の女子王者も愛弟子志田光。何とか挑戦に漕ぎ着けたい。

 

  • 駿河メイ

里歩、志田光と愛弟子をAEWに送り込み続けたさくらえみの現在最高の愛弟子の一人が駿河。昨年チョコプロ で見せた好勝負の数々は、大きなインパクトを残した。東女では良く似た人が参戦しているが、その良く似た人もすぐに馴染む程の逸材。男子、外国人、先輩、同世代のライバル。どんな相手が来ても存在感が崩れない絶対的エースの風格を、キャリア3年目にして既に備える選手。現在はバリヤン・アッキとの名タッグ「Best Bros」でアジアドリームタッグ王座を戴冠中。まさにチョコプロが誇るマネーメイカーがトーナメントに出陣。このメンバーの中だと格は落ちるものの、AEWが欲しいカラーを持つ選手なので、青田買いされる可能性あり。ライバル水森由菜とのアイアン・ウーマン戦は、WWEサーシャ・バンクス対ベイリーの同形式の試合に匹敵する内容で、クリス・ブルックスとの試合は、オリジナリティ溢れる好勝負。業界を代表する新世代のスター候補生です。

 

  • VENY/朱崇花

美しさとレイ・フェニックスに匹敵する程の身体能力を兼ね揃えた世界水準の逸材が登場。本当は昨年のGCW主催 Collectiveの大会の一つ『EFFY’s Big Gay Brunch』で全米デビューするはずだったが、COVIDの影響で流れてしまい、仕切り直しの全米進出となる。トランスジェンダーのレスラーである点、木村花の大親友として、彼女の意思を継ぐ存在がVENYである。WAVE時代からバックグラウンドも含めて、いずれアメリカでブレイクする存在と確信していたが、シードリングからZERO1、ガンプロまで様々な団体で実績を積み、満を辞しての登場。今大会のダークホース。日本よりUSの方が活躍出来る土壌はあるはずで、AEWよりもImpact Wrestlingで、テッサ・ブランチャード的活躍も出来るのではと感じている。それとは別として、個人的にはVENY対ソニー・キッスは確実に組んで欲しいドリームマッチである。

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  • 水波綾

AEW旗揚げ大会となった『Double or Nothing 2019』以来の参戦となる日本プロレス界を代表するアニキ。GAEA JAPAN~仙女〜WAVEと渡り歩き現在はフリー。熱くパワフルな直線的ファイトが魅力の本格派。かつての師里村明衣子がWWE参戦を決めたタイミングで、再びAEWに登場となるのが興味深い。昨年のチョコプロで見せた「チョコプロ版Stadium Stampete」ともいうべき素晴らしいエニウェア戦の様に、肉弾戦もコメディタッチな試合も出来る柔軟性もある選手。WAVEのレジーナ王座を2回戴冠してはいるものの、彼女も実力実績を考えると、天下を取り切れていないイメージがあるので、これを機にブレイクしたい。

 

  • 門倉凛

Marvelous所属=長与千種の愛弟子が登場。Marvelous自体はスターダムに登場しつつ、仙女との対抗戦を行っている中での登場は、一番意表を突かれた存在。Marvelousの絶対的エース彩羽匠とのタッグ、NEW-TRAとして活躍。彼女が長期欠場から帰ってきた途端、パートナーの彩羽が長期欠場という苦境ではあるが、その代わりにリーダー格としての活躍が期待される選手。タフさと軽快さを兼ね揃え、飛び技も出来る。タッグとしてのイメージが強いので、シングルプレイヤーとしてブレイク出来るか。この中では、一番アメリカンプロレスと対極にある日本の女子プロレスらしさを強く残す選手だけに、日本開催のトーナメントとはいえ、AEWという場でどの様に飛躍するかは楽しみ。