世界のプロレス探検隊

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FREEDOMS Go Beyond the Limit 2024 Review 竹田誠志対植木嵩行/葛西純対クレイジー・キング

Pro Wrestling FREEDOMS Go Beyond the Limit 2024 2/8/2024

日墨CRAZY SUMMIT・カミソリ十字架ボード&竹串十字架ボードデスマッチ
葛西純対クレイジー・キング
 アティカス・クーガーを呼び込むためかではなさそうだが、大量の竹串を使用したデスマッチ。蛍光灯やガラスボードがなくとも、竹串や有刺鉄線辺りの凶器でも凄惨な大流血戦を最も容易く作れる葛西の圧倒的な腕前に、キングという狂乱キャラクターとルチャドールらしさ満載のニューカマーが現れたことで、非常に新鮮な画を作ることが出来た試合。

 隠れた実力者をデスマッチシーンのリビングレジェンド、トップランナーが押し上げる理想的な構図。葛西が言うところの刺激を感じることが出来、技巧にもクレイジーにも対応しているデスマッチでした。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

KING of FREEDOM WORLD CHAMPIONSHIP&裸足王王座決定戦ダブルタイトルマッチ-裸足蛍光灯&画鋲+αデスマッチ
竹田誠志(c)対植木嵩行
 裸足デスマッチは数多くあれど、アイデア力と過激度の極致に到達したこの試合。

 裸足の裏にハサミで切りつける竹田のクレイジーさはさることながら、この試合は植木が竹田に限りなく肉薄したどころか、植木が竹田を喰ってしまっていたシーンも多数存在。竹田の破壊力を増幅させる植木の被虐力とキャラクター。

 それだけであればコミカル度も強くなってしまいがちだが、得意の裸足デスマッチでこれでもかとトンチの効いた攻撃を披露し、裸足デスマッチであればデスマッチ業界の頂点の1人である竹田を倒せるかもしれないと思わせることに成功し、全般通して勝負論が生きていたのは、この試合のダイナミズムを生んだ大きな要因。痛がりつつも躊躇なく裸足で凶器に突っ込む竹田の破天荒さも流石の一言。

 裸足デスマッチの絵力を最大限生かしながら、拘りすぎず、大量の蛍光灯や画鋲を使い、インパクト満点のシーンを連発。幾度となく無慈悲に画鋲に叩きつける竹田も、顔面に画鋲が付いたまま試合を進めていく植木も狂気に満ち溢れている。

 痛みがモロに伝わる裸足デスマッチのその先へ。常人では到達出来ない境地へと辿り着いた壮絶な名勝負。デスマッチオブザイヤーを獲れる内容です。
評価:****1/2
全体評価:7.5