世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

WWE TVマッチレビュー2024 ブロン・ブレイカー対イリア・ドラグノフ/ルドウィグ・カイザー対シェイマス他

WWE Monday Night RAW #1618 5/27/2024

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イリア・ドラグノフ対リコシェ
 先日に残した好勝負の再戦。より短い試合となっており、更にはブレイカーの無法乱入によるフィニッシュながら、前回残した相性の良さは健在。リコシェの身体能力の高さとイリアのハードヒッティングの相性は抜群。

 見せ場をしっかり作り続け、無法乱入のインパクトだけでは終わらせない。その上でヒール版ゴーバーの完成形のような、敵を無慈悲に薙ぎ倒すブレイカーには、無限のポテンシャルしか感じません。
 まあまあ良い試合。
評価:***1/2

 

WWE Monday Night RAW #1619 6/3/2024
ルドウィグ・カイザー対シェイマス

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 アクセル・ディーターJr.時代でも中々なかったほどのハードヒッティングに挑むカイザー。グンターばりの激しい打撃で、グンターの好敵手シェイマスを追い詰める。

 怪我明けのシェイマスは、少し弱さを見せながら観る者を感情移入させる、これまでにない試合構築を行う一方、得意の猛打は健在。

 カイザーによるシェイマスの負傷箇所だった脚を攻めるエグい攻めやインサイドワークも冴えており、シェイマスの後押しを受けながら、母国ドイツPLE大会に向けて、カイザーのシングルレスラーとしてのプッシュが進行中。そのプッシュに値する価値を示しました。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

WWE Monday Night RAW #1620 6/10/2024
ブロン・ブレイカー対イリア・ドラグノフ

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 結果的にはブロンがドミネイトした試合ではあるものの、イリアにも魅力をアピール出来るパートは与えられており、追い詰めたところに、あくまでもブロンの順番が先なだけで、イリアも間違いなくプッシュを与えられるでしょう。

 ブロンの物凄いドミネイトとイリアの物凄い受けっぷりがぶつかり合う怪獣大戦争。ビンス体制ならスカッシュマッチだったかもしれない。この試合もドミネイトの苛烈さは、スカッシュ要素が含まれているが、決してイリアのことを切り捨てることはない。

 そのイリアの奮闘や価値を示した上で、ちゃんと試合も出来ます、受けられます。ダメージ表現も出来ますとレスラーとしての能力を表現しつつ、ブロンの脅威を定義付ける。隙のないショーケース・マッチでした。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

WWE Monday Night RAW #1621 6/17/2024

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 今回のRAWでは、今後のストーリーにおけるターニングポイントとなる大きな出来事が4つ起きました。
①欠場していたセス・ローリンズが早くも復帰。MITBダミアン・プリーストとの世界ヘビー級王座戦が決定。
②アルファ・アカデミーだったチャド・ゲイブルとオーティス(マキシン&戸澤)が完全決別。
③CMパンクに嵌められ、母国スコットランド開催のCatCで王座奪取できなかったドリュー・マッキンタイアがWWEを辞めると宣言。
(サマースラム辺りでのCMパンク戦に向けたストーリー。実施時期はバンクの復帰次第。これでTNA辺りにマッキンが出てきたら最高に面白いが、AJも控えている中、果たして)
④かねてから噂されていた、ボーダラスことアンクル・ハウディが兄である故プレイ・ワイアットの意志を継いだ、新生ワイアット・ファミリーことワイアット・シックスが遂に登場。前回のブレイ・ワイアットの復帰時をオマージュした形。仲間は噂通り、ニッキー・クロス、エリック・ローワン、ジョー・ゲイシー、デクスター・ルミス。ハウディのブレイを感じさせるグローブとローワンの故ブロディ・リーの要素を感じさせるハンマーが心を打つ。

 

 その上、MITBに向けた予選試合、シェイマス×ルドウィグ・カイザーのストーリーに大プッシュ中のブロン・ブレイカーを絡ませた試合(スピアーを決める際のカメラワークが素晴らしい。)
 そして来る”MAMI”リア・リプリーの復帰を待つが如き、ジャッジメント・デイ×リヴ・モーガン×LWOのストーリーも進行中と無駄が全くない、全ての試合、プロモに意味が込められている上に、ビッグサプライズも連発と、かつてないレベルの印象的な放送でした。

全体評価:9