世界のプロレス探検隊

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Pro Wrestling NOAH GRAND SHIP 2024 in YOKOHAMAレビュー 清宮海斗対ゲイブ・キッド/彩羽匠対愚零闘咲夜

Pro Wrestling NOAH ABEMA presents GRAND SHIP 2024 in YOKOHAMA 6/16/2024

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彩羽匠対愚零闘咲夜

 


 彩羽という横綱級の選手を闘咲夜のショーケースにあてがうのは勿体なさがあるものの、彩羽だからこそ安心して闘咲夜が戦えるというのもある。闘咲夜の怪奇派アピールを交えながら、身体能力の高さを活かした攻防を繰り出す。

 彩羽の鋭い攻撃と闘咲夜の華麗な攻撃による攻防は、しっかり共存しており、ショーケースとしては十分な内容。アメリカマット進出も果たすように、ムタの娘+ハイフライングが武器+毒霧と海外受けする要素満載なので、インディを経由して、WWE進出も夢ではないかもしれません。

 平均的良試合。
評価:***1/4

 

GHCヘビー級選手権試合
清宮海斗(c)対ゲイブ・キッド

 

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 新日本G1で発生した27歳同い年のライジングスター同士による遺恨清算戦。前哨戦で大流血を追った清宮はテーピングを巻いて登場も、試合をしていくうちに、当然それは外れ、流血していく。

 序盤からバチバチの打撃が飛び交うハードヒッティング。ラフも交えたゲイブの情け容赦のない攻撃と目がキマった表情で全てゲイブの攻撃を受け止め、激しいエルボーを返していく。清宮の華麗な攻撃や場外戦を交えるアクセントがあるので、単調にならないのは大きい。ゲイブがエルボー、ナックル、張り手にビッグブーツと殴る蹴るがメインの構築ながら、打撃をシーンに応じて使い分けることでリズムの転調を生み出す巧さが光る。清宮は殆どエルボーに拘っており、ゴツゴツとした打撃の打ち合いの中にも、スタイルや特性の機微が表れているのも興味深い。

 最終盤ではゲイブも大流血となり、勢いを持続させたのは見事。単に過激なだけではなく、高い技術力を存分に発揮した上で、他を寄せ付けない激しさで突っ走る。2024年のMVP候補ゲイブがまたも年間ベスト級の激闘を残し、完成されているがまだ伸びしろが残っている若き天才清宮の潜在能力を引き出した試合。

 素晴らしい抗争に素晴らしい名勝負。

 新時代を作るということはまさにこういうことだと示した一戦でした。
評価:****1/2

 

全体評価:8