WWE Backlash France 5/4/2024
ストリート・ファイト
ランディ・オートン&ケビン・オーウェンス対ザ・ブラッドライン(ソロ・シコア&タマ・トンガ)(w/ポール・ヘイマン)
TONGA LOA JUST JOINED THE BLOODLINE! 😱🩸#WWEBacklash | TNT Sports Box Officepic.twitter.com/37TIf1YfCI
— WWE on TNT Sports (@wweontnt) 2024年5月4日
当初は通常のタッグマッチだったが、大乱闘の末にストリートファイトとして仕切り直し。
中盤ではWWEいや業界トップの毒牙を持つKO&オートンの2人が新生ブラッドラインの2人を徹底的にドミネイト。これでもかとボコボコにし続けて、これまでの溜飲を下げる。テーブル破壊からオートンを排除し、KOを孤立。KOの見事なダメージ表現で感情移入させながら、テーブル破壊含む凶器攻撃も織り交ぜる特別仕様で勢いをキープ。
その後はKOとオートンも復活し、再び制裁モードへ。持ち前のタフファイト適正を発揮したタマにRKOや椅子トラップへの投げを決め、終わりかと思った時にまさかの介入劇。噂されていたジェイコブ・ファトゥではなく、なんとタマの実弟であり、G.o.Dのパートナーであるタンガ・ロアがまさかのWWE復帰!誰も予想だにしていなかったロアのサプライズ登場に、特に日本方面は衝撃を受ける。
会場の物凄いノリの良さとラフファイト大得意のメンバーを揃えたストリート・ファイト。ベテラン2人が新生ブラッドラインの門出をキッチリサポート。ドミネイトはするものの、ちゃんとボロボロにされた上、介入でギリギリ勝ちを拾うところもチンピラ感があってプリティグッド。単なるストリートファイト以上の考えられた内容でした。
好勝負。
評価:****
WWE世界ヘビー級王座戦
ダミアン・プリースト(c)対”メイン・イベント”ジェイ・ウーソ
ジェイのYeet!コールに乗ったリズム重視の攻防がメイン。実力はあるものの、どちらかというと雰囲気美人度も強い両者ということで、余り噛み合ってはおらず、大味な試合展開にJDの介入〜仲間割れストーリーの進行の方に比重が寄っていた。悪い試合ではないものの、試合後の方が印象には残っている。
平均的良試合。
評価:***1/4
WWE女子タッグ王座戦
カブキ・ウォリアーズ(c)(アスカ&カイリ・セイン)(w/ダコタ・カイ)対ビアンカ・ブレアー&ジェイド・カーギル
フィニッシュはこれがやりたかったということで#WWEBacklash https://t.co/XyHApmDQpY
— マレイス Mareis (@KS_Dropper24) 2024年5月4日
タッグ結成したジェイド&ビアンカの船出をアシストするKW。そもそもタッグプレイヤーではない上に、タッグであったとしたらジェイドの役割は今までビアンカが担ってきたクリーンハウス役。
そのため、今回はクリーンハウスもしつつ、孤立役や合間の攻防や繋ぎもやらなければいけなくなったため、新たな挑戦である一方、ビアンカの良さは抑えられてしまう。それでも得意技や必殺技を放つシーン以外はまだまだ拙さが残る。(それでも少しずつ成長はしている。)
ジェイドのサポートは手がかかりそう。それは対戦相手のKWも同じ。特に小柄で散々叩きつけられても、大きな怪我もせずに立ち上がる誰よりもタフなカイリが、いたからこそ、タッグとしての熟練度が高いKWだったからこそこの試合は成立したので、カイリをバカにするマーク・ヘンリーは考えを改めて欲しいところである。
中々に苦しい試合だったが、フィニッシュは別。フィニッシュシーンにおける輝きは他を寄せ付けないジェイドの凄さが光りました。終わり良ければ良しとはならないが、良いフィニッシュがあるだけ格好は付く。
平均レベル。
評価:***
アンディスピューティドWWE王座戦
コーディ・ローズ(c)対AJスタイルズ
BULLET CLUB元メンバー対決であり、アトランタ出身の天才同士による初対決。新しいストーリーは殆どないけれども、実力で何とかしてしまえるからこそAJはWM後のバックラッシュに打って付け。
AJ得意のドロップキックを逆に先に決めた上で、スターダストポーズで挑発するコーディを尻目に、テクニカルな面は残しつつ、キャラクターチェンジでより無骨なヒールとなったAJはただ貪欲で試合に取り組む形。
AJという名レスラーの根幹を弄ることはないが、バーニング・ハンマーを使ったりと鋭角な攻めを取り入れたり工夫しており、今回はロングマッチなのでいつもよりも技数を多めに調節。試合をしていく中で自然とクオリティは残っていき、ストーリーテリングもなされていく。
後は永遠に歌い続けているサッカースタイルの応援をする観客に乱されない様に、良い意味で淡々と試合を進めていくのもトップスターの上手さである。普段とは異なる環境に置かれても動じないのは、インディ、日本含め世界中様々なリングを渡り歩いてきた両者だからこその余裕。
昔をなぞる訳ではなく、今のコーディとAJでベストは何かということを追求し、描き切った一戦。ドリームマッチという期待に恥じない好勝負でした。
評価:****
全体評価:8