世界のプロレス探検隊

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GCW Homecoming 2023 Night1 Review "GCW vs FREEDOMS!" マット・トレモント対ビオレント・ジャック/山下りな対佐々木貴他

GCW Homecoming 2023 Night1 8/19/2023

 

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Maki Death Kill(ニック・ゲイジ&伊藤麻希)(w/デューイ・ドノヴァン)対デスマッチ・ロイヤリティー(マット・カルドナ&ステフ・デ・ランダー)

 ゴーストバスターズをもじったデスマッチバスターズとなったカルドナとSDLが、MDKに血祭りに上げられるファンマッチ。単なるオープニングマッチに賭ける思いとカネと準備が凄まじすぎる。単純に尊敬の一言。

 流石に伊藤は蛍光灯などを被弾しなかったが、蛍光灯の破片と画鋲が飛び散るリングで一歩ずつデスマッチの階段を歩んでいる。一方でカルドナとSDLの献身的な働きが光った試合でした。
 平均より上。
評価:***

 

GCWウルトラヴァイオレント王座戦-デスマッチ
山下りな(c)対佐々木貴

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 GCW対フリーダムズだが実質はフリーダムズ対決ということもあり、ジャパニーズスタイルのデスマッチを展開。その中で山下がアメリカ仕様のデフォルメした表現を見事に駆使し、観客からリアクションを引き出す。

 長く参戦しているだけあり、対アメリカ、対海外を熟知している逞しさが光りました。試合も蛍光灯をメインにハードなデスマッチとなり、日本人対決ということで、貴の良さも活きたのも好材料。これがメインでもおかしくない熱戦となりました。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

KING of FREEDOM WORLD選手権-デスマッチ
杉浦透(c)対ジョン・ウェイン・マードック

 こちらはガラスボードがメイン凶器で、サブで蛍光灯や椅子が置かれている。結果的に10分を切る様な短時間ということもあり、序盤からガラスボードを被弾する性急な展開にはなっているものの、今回はホームのマードックがデスマッチにおける試合構築の上手さを発揮。

 対する杉浦も持ち前のハイテンションで応えており、まったりしながらやることは的確でエグいマードックの攻めの威力を増幅する事が出来ている。アメリカで戦っていることもあるが、日本のトップとの対決だけあり、マードックがICW NHBで見せる様な気持ちの籠った外さない仕事ぶりで臨んだことがこの試合が良化した要因。

 クライマックスにかけての怒涛のガラスボード葬も凄まじく、王座交代もあり得るレベル。両者共GCW参戦時では1番の試合内容を残す事に成功。予想以上に噛み合っていました。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

マット・トレモント対ビオレント・ジャック

 米墨の怪獣対決。デスマッチにおいては最高レベルの実績と技術そして機動力を持ち合わせた巨体の魅力を惜しみなく発揮。単に凶器を使うにしても他には出来ない迫力を生み出すことでインパクトを増幅させている。

 前2試合と極力異なる使い方でガラスボードや蛍光灯束付ドアを使用し、過激度も上げていくが、それよりも技術の高さが1番印象的。狙って好勝負クラスを簡単に生み出せる所が業界トップの腕の良さ。フィニッシュは迫力のある形ではないものの、これが出来るのはジャックの魅力でもあるので問題なし。貫禄十分の重厚なデスマッチでした。
 好勝負。
評価:****


全体評価:8