世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

WWE TVマッチ2023 Review アルファ・アカデミー対ヴァイキング・レイダーズ/リア・リプリー対ナタリア他

WWE Monday Night RAW #1569 6/19/2023
コーディ・ローズ、ケビン・オーウェンス&サミ・ゼイン対ジャッジメント・デイ(フィン・ベイラー、ダミアン・プリースト&ドミニク・ミステリオ)(w/リア・リプリー)

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 何ら変哲もないTVマッチの6メンタッグだが、スターパワー溢れるフェイストリオが狙った通りに大声援を受け、クールヒールがクールにフェイスを圧倒し、小悪党が大ブーイングを受け、ヒートを生み出す。それだけで成立させてしまった一戦。

 コーディ、サミ、KOのトリオの破壊力は圧倒的で、ドミニクの嫌われっぷりも業界最強レベル。実力者揃いのトリオスマッチであり、ルチャやAEWの様なレベルではないにしても、JDの連携はスムーズで的確なので、試合が締まる。
 その中でも小ネタとしては、解説のグレイヴスが、KOがキャノンボールを放つ前に、for Bigginsといったセリフが見事。

 彼がインディ時代に多く参戦していたクリーブランドを本拠地として活動するインディ団体AIWの旧共同オーナーの故チャンドラー・ビギンズの名前。

 グレイヴスも、スターリング・ジェームス・キーナンと名乗っていたインディ時代、AIWに参戦した経験があり、知った関係性。KOとグレイヴスにしか出来ない演出で、インディファンにとっては感動的なシーンでした。中々良い試合。
評価:***1/2

 

WWE Monday Night RAW #1571 7/3/2023

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WWE女子世界王座戦
リア・リプリー(c)対ナタリア

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 サウジアラビアでの秒殺、RAWでの試合前の奇襲を経て、正式に行われた王座戦。ナタリアが試合前に奇襲をかけ先制する立ち上がり。

 今や団体トップの勢いを持つリアに対しても、本気を出せば飲み込める歴戦の猛者らしい重厚な攻撃を加えるナタリア。リアの反撃には遭うものの、シャープシューターが決まれば、何かが起こるというスリル感を保った構成は見事に嵌っている。

 実力は業界随一ながらWWEの世界観では、良い試合が生まれにくいナタリアだが、ストーリーを重ねた事も良い方に作用し、勢いに乗るリアの力を借りながらも、良試合を生み出すことに成功。
 中々良い試合。
評価:***1/2

 

WWE Monday Night RAW #1572 7/10/2023
ノーDQマッチ
トマッソ・チャンパ対ザ・ミズ

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 チャンパの気持ち良いまでの猛攻とのらりくらりとした小悪党ヒールの完成形を行くミズによる小気味良いハードコア戦。ミッドカードの割には、実況席攻撃、テーブル他各種凶器を使い、簡単なTVマッチで終わらせない。結果的にブロンソン・リードの介入でフィニッシュしたものの、それまでの内容は十分PPV級の良試合。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

WWE Monday Night RAW #1573 7/17/2023
ヴァイキング・ルールズ
アルファ・アカデミー(チャド・ゲイブル&オーティス)(w/マキシン・デュプリ)対ヴァイキング・レイダース(エリック&アイヴァ―)(w/ヴァルハラ)

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 人気沸騰中のアルファ・アカデミーを迎えてVR十八番のハードコアトルネードタッグ。

 10分ない位の試合時間ではあるものの、AAが単なる人気者として描かれるのではなく、スーパーアスリートの実力者として描かれていて、VRの巨体をスープレックスで投げ続ける辺りは、実に魅力的に映っており、VRも確固たる実力がある巨漢である事を示す。連携技やアイヴァーのムーンサルトも決め、ヒールではあるものの、ヒールプレイに固執せず、獰猛な振る舞いを徹底させたのは正解。

 更に見所の一つとなっているヴァルハラ(サラ・ローガン)対マキシンは、マキシンがまさかのテーブル破壊を被弾する驚きの展開。ECWさながらのワンシーンでこの試合のクオリティを押し上げた。ストーリーと人気を最大限利用した実力者同士の非常に楽しめる乱戦でした。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4