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AAA TripleMania XXXI: Tijuana Review ケニー・オメガ対イホ・デル・ヴィキンゴ/"救急車戦"ペンタ対QTマーシャル

AAA TripleMania XXXI: Tijuana 7/15/2023

 

www.fite.tv

 

アンビュランス・マッチ
ペンタゴンJr.対QTマーシャル(w/アーロン・ソロ)

 


 ペンタはともかく、トリブレマニアシリーズでQTを登用したのは思い切った選択だったが、流血も蛍光灯もやり切ったQTの活躍により、見逃せない試合に変化。

 メキシコ人の荒々しさ重視は良いけれども、コーディ&ダスティンのローズ兄弟の右腕であるQTも長く活躍するだけあり、乱戦においてもハズレのない試合構築を見せ、仲間のソロを活用したヒールプレイも上々。蛍光灯、有刺鉄線角材、椅子に画鋲と凶器もふんだんに使っており、両者とも大流血。

 救急車戦という難しいお題だが、シンプルにデスマッチテイストにしたのは正解。ペンタもAEWでは中々出来ないデスマッチを生き生きと戦っており、クライマックスも高所からのテーブル葬に、三度登場した蛍光灯と派手に。バッドエンドながらそれまでの展開が苛烈だった為、そこまで気にならなかったのも好材料。想像を遥かに超える大流血戦でした。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

AAAメガ王座戦
イホ・デル・ヴィキンゴ(c)対ケニー・オメガ

 軽快な動きで翻弄するヴィキンゴだが、一度捕らえられるとケニーのコントロールに苦戦。しかし、また動き出せば、特大場外ダイブで反撃。ケニーはルードではないものの、ホームのトップ王者ヴィキンゴを立てる様な試合構築を徹底。

 飛び技を続けるだけではスポットフェスト感が出てしまうが、ケニーが試合に重厚さをもたらす。ダメージ表現が得意な訳ではないヴィキンゴに対しても、新日時の物量押し構築を適用し、要所はヴィキンゴの飛び技とケニーの豪快な投げ技という構図に持っていき、ボリュームを追加。

 TVマッチの力も大きく作用したAEWでの一戦よりは、スケールダウンしてしまうのは否めないけれども、終盤はヴィキンゴが飛びまくることで、上手くまとめ切りました。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

全体評価:7