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XPW Night Of Reckoning Review シュラック対ネクロ・ブッチャー他 ~蘇った狂乱のデスマッチジーザス~

XPW Night Of Reckoning 8/13/2022

 

www.fite.tv

 

デスマッチ
セージ・シン・スプリーム対ルダルク・シャイタン対ミッキー・ナックルズ

 

 

 XPW初の女子選手によるデスマッチ。とはいえ東海岸西海岸メキシコのデスマッチクイーンが集結し、XPWではなく往年のIWSかというような、ひたすら凶器攻撃を繰り広げ、会場所狭しに乱戦を繰り広げるヴァイオレンス空間が見もの。

 デスマッチ・ゴッドマーザーと化したミッキーが真ん中に君臨している為、試合は安定化され、そこに動ける2人が身体を張る。父親でありXPWのレジェンドであるスプリームのバナーが貼られた上から高所ダイブを決めるセージ・シンは印象に残るシーンでした。24分ものロングマッチとなりネタ切れも起こっていたが、蛍光灯や各種凶器を工夫して使うことと3ウェイで単純に攻防数、身体を張る数を増やせたことも好転した要因。

 同日開催のGCWで山下りなが王座奪取したことは恐らく知らなかったと思うが、こちらもデスマッチファイターの誇りを賭け、相当に気合の入った内容。歴代女子デスマッチ史でもトップレベルの激戦でした。
 好勝負。
評価:****

 

XPWキング・オブ・ザ・デスマッチ王座戦-フォールズ・カウント・エニウェアマッチ
シュラック(c)対ネクロ・ブッチャー

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 2020年1月4日。ICW NHBの記念すべき旗揚げ大会にて、ネクロからシュラックが「CHOOSE DEATH」の称号を継承した戦いから早2年。そんなことは忘れているかもしれない48歳となったネクロが凶悪にカムバックし、怪獣シュラックに一歩も引かない殴りっぷりで対峙する衝撃的な一戦。

 途中XPW名物ポルノ女優たち(ブルー・ミーニーの元?妻であるジャスミン・セント・クレアに第一期XPWに出ていたベロニカ・ケインら)のキャットファイトが挟まれたが、それはネクロを休ませるためと思ったら許容範囲。

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 ストレートパンチ連発、椅子付ボディスラムに立てた2脚の椅子へのバックブリーカーなど十八番レパートリーを連発しつつ、体力が切れつつも危なくなったらギロチンチョークで極めるなどシュラックを翻弄。シュラックもやられっ放しではなく、鋭角な投げ技でらしさを演出。

 

 ECWオマージュの椅子投げ入れで椅子まみれとなったリングにてフラフラになりつつも、ニアフォールの応酬までやり切り、ネクロ・ブッチャー完全復活を示した一戦でした。このカードは実現するだけでも有り難いのに、紆余曲折を経て復活したネクロが、00年代を彷彿とさせるクレイジーさが蘇っていたのは驚愕の一言。想像を遥かに超える激闘となりました。好勝負。
評価:****

 

全体評価:8