世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

Impact Wrestling Homecoming 2021 & Emergence 2021 Review ジョシュ・アレキサンダー対ブラック・タウルス他

Impact Wrestling Homecoming 2021 7/31/2021

Impact Xディビジョン王座戦
ジョシュ・アレキサンダー(c)対ブラック・タウルス
 タウルスの暗黒猛牛パワーが炸裂。パワーだけではなく、ルチャドールらしい飛び技やアームホイップの捻り具合も非常にキレキレ。アメリカンプロレスの対応も既に果たしており、手が付けられないレベル。キャラクター的にインパクトが合っているからこそ出場しているが、タウルスは地球上どこのマットでもメインイベンターになれるでしょう。相手がジョシュじゃなかったら、Xのベルトを任せたい程。

 その様な凄腕タウルスに悪戦苦闘する王者ジョシュ。普段対戦しない相手だけに、合わせるのが大変ではあるものの、ルチャのテイクダウンを見せたり、終盤においては、細かく攻防を詰めるより、大技中心のアバウトな構築にしたりと、タウルスに配慮した構築を敷きながら、タウルスの猛攻を全て受け止めて勝つというまさに絶対王者的強さを示した一戦。

 ルチャドール以外との対決では、タウルスの凄さが1番表れた試合となった。このカードはインパクトが無理なら、PWGでもAAWでも再戦希望。もっと凄いものになる可能性を秘めている。好勝負。
評価:****

 

ハードコア・マッチ
エディ・エドワーズ対W.モリッシー
 安心安定のエディ・エドワーズ。モリッシーの怪物性を引き出す献身的なハードバンプと、弱くなりすぎない為に上手く凶器攻撃を織り交ぜて楽しませる。エディが相手なら、モリッシーも恵まれた体格で暴れ回る。WWEでもトップクラスの体格を誇り、基本的な動きも良く、ちゃんと要所では受けることも出来る。マイクも上手いので、近いうちにWWEやAEWに行く可能性もあるだろう。第二のドリュー・マッキンタイアになれる存在となっている。竹刀に加え、テーブルも飛び出し、終盤に移行しても面白さは損なわれず。ミッドカードならばPPVクラスの内容でした。中々良い試合。
評価:***1/2


Impact Wrestling Emergence 2021 8/20/2021

Impact Xディビジョン王座戦
ジョシュ・アレキサンダー(c)対ジェイク・サムシング
 Xディビジョンといいつつも、インパクト&インディ界屈指のビッグマン対決。インディではトップレスラーだったが、インパクトではネームバリューに負けて、中々スポットが与えられていなかったが、この試合は、AAWでも戦った実力者ジョシュのサポートも受け、サムシングの体躯と馬力の凄さが如何なく発揮された内容となっている。タウルス戦とはまた違う圧倒され方で、苦戦を強いられるジョシュではあるが、サムシングの屈強さを引き出した上で、自らも強さで競り勝つ。エプロンの一撃やアンクル・ロックに10連発ジャーマンと、スポットの使い所や一捻りの仕方も絶妙。シンプルな肉弾戦の中に、ジョシュの上手さが潜んでいる。サムシングの様な隠れた実力者の良さも最大限引き出せる。

 世界王座をケニー→クリスチャンとAEWのスター路線に任せられるのは、やはりジョシュの存在がいるからこそ。ジョシュがいる限りはXディビジョンもインパクトも絶対に揺らがない、そう確信出来る。サムシングのキャリアメイキングマッチとなりました。好勝負。
評価:****

 

Impact世界王座戦
クリスチャン・ケイジ(c)対ブライアン・マイヤース(w/サム・ビール)

 エッジの大親友兼相方とエッジヘッズの対決。エッジを連想させるスピアーの攻防をキーとして、オーソドックスなWWE TVマッチスタイルの展開がメイン。ケニー政権と比べると物足りなさがあるかもしれないが、TVマッチからいえば良質。わかりやすいベビーヒールとテンポの良い一進一退で試合を作る。

 もちろん小大会のメインだから許されるレベルなのは言うまでもないが、クリスチャンがいるからこそ描ける内容。マイヤースの活かし方としてはベストでしょう。

 平均的良試合。
評価:***1/4