世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

AEW Review 2021 CMパンク登場! / ヤング・バックス対ジュラシック・エクスプレス他

AEW Rampage #2 - The First Dance 8/20/2021

 登場が噂されていたCMパンクが、地元シカゴで『Cult of Personality』と共に登場。
AEWとの契約に加えて、『ALL OUT』でのダービー・アリン戦も決定。
WWE離脱後、UFC参戦やWWEのトーク番組を経て、遂にプロレス業界に復帰。
この光景だけで、AEW史上トップ3に入るベストモーメントが生まれた放送といっても良いでしょう。

 

AEW世界タッグ王座エリミネーター・トーナメント1回戦
プライベート・パーティ(マーク・クエン&アイゼイア・キャシディ)(w/マット・ハーディ)対ジュラシック・エクスプレス(w/マルコ・スタント)


 パンクの登場で燃え尽きた会場を再び盛り上げることが出来る選手ということで選ばれた2組。入場で盛り上げられて、試合でも派手な動きで爆発出来るPPとJE。的確な人選。

 前半はヒールプレイで手堅く進めると後半はドゥームズデイ・カナディアン・デストロイヤー、場外SSPにジン&ジュースへのカウンターと超絶ムーブを連発。一気に空気を取り戻すことに成功。パンクの後、俺たちも負けないぞという意識が感じ取れる奮闘でした。中々良い試合。
評価:***1/2

 

全体評価:8

 

AEW Dynamite #99 8/18/2021
テキサス・トルネード・タッグマッチ
2point0(ジェフ・パーカー&マット・リー)(w/ダニエル・ガルシア)対ダービー・アリン&スティング

 2.0&ガルシアは、モクスリーとキングストンを襲ってからこの試合に入るという特別待遇。2.0にはスッと契約手形を渡し、若手有望株のガルシアは、契約はしないまでも唾を付ける。ひょっとしたら契約する可能性も0ではない特別待遇。
 そしてスティングとアリンの相手となるのも高待遇。場外戦ではアリンの高所ダイブが火を吹くものの、その後はスティング劇場。ノーセル起き上がりからクリーンハウスと瞬く間に料理してみせた。コンディションがかなり良いので、攻撃の説得力が違う。  

 2.0も良いヒールワークとやられっぷり。問題を抱えるアリンの存在感を薄くしつつ、スティングの大立ち回りでそれを感じさせないのは見事でした。平均的良試合。
評価:***1/4

 

サミー・ゲバラ対ショーン・スピアーズ(w/タリー・ブランチャード)

 大会前には公開プロポーズで沸かせた地元テキサス出身のゲバラ。憎き抗争相手のスピアーズの奇襲攻撃を受けるものの、豪快な飛び技で応戦。アバウトではあるものの、ライブイベントかつゲバラの地元なので、リミッターを外していても問題なし。

 中盤から最後までは、印象的なスポットに各種必殺技、雪崩式をこれでもかと投入。PPVでも肝になったこの組み合わせなので、印象に残らない地味な試合をする位なら、インパクト重視の方がアピールになるので確実。決着戦に相応しい内容でした。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

AEW世界タッグ王座戦
ヤング・バックス(c)(マット&ニック・ジャクソン)(w/ブランドン・カトラー、MTナカザワ、カール・アンダーソン&ドク・ギャローズ)対ジュラシック・エクスプレス(ジャングル・ボーイ&ルチャサウルス)

 

 躍動感溢れるJE、特にジャングル・ボーイの勢いに焦点を合わせながら、活かしつつ殺す。ヒールプレイと豪快な一撃のコンビネーションで支配感を強める熟練の技。正確な構築を経て、ルチャサウルスの一掃シーン、バックス顔負けのJEの見事な連携で更に勢いを加速させると、一進一退の手に汗握る攻防の数々。バックスによる吉野正人オマージュのミサイルセントーン式インディテイカーは圧巻。

 思い出に浸っていると、GBやケニーの介入、クリスチャンの登場とケニー対クリスチャンを彷彿とさせるシーンを織り交ぜて、勢いを落とさずにバッドエンドに持っていくのも見事。この2組の持ち味が出た内容。そして流石バックスというハイレベルな試合です。好勝負。
評価:****

全体評価:7.5+

 

AEW Dynamite #95 - Fyter Fest 2021 - Night2 7/21/2021

ザ・ブレイド(w/ザ・バニー)対オレンジ・キャシディ
 プラスナックル、バニーとスタットランダーの介入を散りばめながら、ブレイドがフェイクの負傷、豪快な攻撃等を織り交ぜて、人気者キャシディをあわやというところまで追い込む展開は、意表を突いてスリル感を生む。それなりに気合の入った試合になっており、プチ抗争の決着戦としては、満足出来る内容。平均的良試合。
評価:***1/4

 

IWGP USヘビー級選手権試合-テキサス・デスマッチ
ジョン・モクスリー(c)対ランス・アーチャー

 昨年の東京ドームでの同形式による再戦。ハードコアブロウルで、テキサス・デスマッチと謳いつつも、ラストマン・スタンディングマッチである。軸は新日本の試合と同じで、あえて同じ攻防を選んでいた演出もあったが、流血あり、地元テキサス出身アーチャーが引き立つ様に、モクスリーがフォークで徹底的に攻撃する事で、あえて試合中にモクスリーがヒール調にスイッチするのも上手い。

 アーチャーが大暴れする内容ではないので、ダイナミズムという点は不足気味だが、流血と凶器攻撃の力はあり、立てた椅子へのチョークスラム、リングサイドの有刺鉄線ボード+テーブル2脚へのチョークスラムという豪快なフィニッシュで幕。粗が出る前に、アーチャー歓喜の王座奪取で押し切ったのは正解。鈴木軍ファンは押さえておきたい試合となりました。中々良い試合。
評価:***1/2

全体評価:7