世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

WWE Review 2021 "ラストマン戦"ケビン・オーウェンス対サミ・ゼイン他 ~PGでも蛍光灯なしでも問題なし!~

WWE Friday Night SmackDown #1141 7/2/2021
マネー・イン・ザ・バンク予選/ラスト・マン・スタンディングマッチ
ケビン・オーウェンス対サミ・ゼイン

 移動で展開を変えながら、激しさは打撃で出し、サンダードームのモニターを使う攻防を織り交ぜた序盤。テーブルをチラつかせながら、椅子すらも使わずに苛烈な試合である印象を強めた中盤。そしてラストマン戦らしい演出を交えながら、待ってましたの2段テーブル葬。それで終わると思ったでしょと言わんばかりに、必殺技の攻防。

 いやもう終わりでしょと思わせといて、真のフィナーレとなる怒涛のクライマックス。PPVとか通常放送は全く関係ない。この2人が交われば、いつでも戦争級の決闘となる。テーブルこそあるものの、その他の凶器がなくとも、流血がなくとも、これまでのストーリーや関係性の蓄積、Brutalな面とEntertainingな面を同時並行でなおかつ最高レベルで作り上げてしまう技術。

 PGで制約があろうが、与えられた材料が何であっても、それで一級品を作るのが超一流でしょうと言わんばかりの名作でした。このカードは深みが違う。名勝負。
評価:****1/2

 

WWE Monday Night RAW #1461 5/24/2021
エグゼイヴィアー・ウッズ対リドル

 バイプレイヤーウッズが隠れた実力を見せたのがこの試合。アマレステクニックやキャッチ式ブレーンバスターにエプロン・デスバレー等隠し玉を沢山用意していたのが印象的。

 対するリドルの身体能力や特性がそれに一役買っていたのも事実。何をしでかすかわからないビックリ箱の様でありながら、稲妻の様なキレを放つリドルに、上手くウッズが自分を乗せて行った試合。

 ウッズの猛攻を耐え、最後はオートンオマージュRKOでフィニッシュ。コピーといえども、オートンさながらの説得力をマスターするセンスは、流石リドルでしょう。

好勝負。
評価:****


WWE Monday Night RAW #1466 6/28/2021
マネー・イン・ザ・バンク予選 セカンドチャンス・トリプル・スレットマッチ
ドリュー・マッキンタイア対リドル対AJスタイルズ(w/オモス)

 世界中のメジャーからインディまで席巻してきた天下人3人の豪華3ウェイ。ビッグマンマッキンタイアを上手く軸に据えながら、AJの戦略性溢れる支配ターンは秀逸。脚攻めと二人同時排除を最も容易く行う難易度ウルトラ級の構築を簡単に行ってしまうのは、流石AJ。

 リドルは、受け手としてもAJの意図を汲みながら進めていて、戦列を離れるシーン、復活するシーンとジョーカーの役割を担っていて、終盤は、それまでの展開を踏まえた上で、3ウェイらしさもある手に汗握る攻防の数々。ド派手ではないものの、この3人らしいテクニカルさに長けている一戦となりました。好勝負。
評価:****

 

WWE Monday Night RAW #1441

Legends Night 1/4/2021
WWE王座戦
ドリュー・マッキンタイア(c)対キース・リー
 動けるビッグマン対決らしく、スピードに乗ったぶつかり合いからスタートし、バリケード越えのパウンスにまで持っていく。WWEでキースを使うならこうするしかないという最適解が見えた。マッキンタイアも上手いので、その調節は出来る。実況席破壊からキースのスパニッシュフライという大技まで飛び出し、短時間ながらインパクト満載の熱戦となりました。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

WWE Monday Night RAW #1465 6/21/2021
ヘル・イン・ア・セルマッチ
ボビー・ラシュリー(w/MVP)対エグゼイヴィアー・ウッズ(w/コフィ・キングストン)
 ドミネイター対アンダードッグを、凶器攻撃を交えながら展開。椅子は投げなら頭部攻撃もOKなのかというシーンもありながら、最強ラシュリー相手にウッズの奮闘を描く。これだけしっかり描いていたのなら、MITBでコフィをスカッシュしなくても良かったのでは?と疑問符はある。平均的良試合。
評価:***1/4