世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

DEFY Wrestling Review 2023 "AEW vs NJPW" ニック・ウェイン対エル・ファンタズモ&KENTA

 

DEFY Wrestling Vertigo 5/13/2023

 

defyondemand.vhx.tv


DEFY ワールドワイド・タッグ王座戦
セカンド・ギア・クルー(c)(マシュー・ジャスティス&マンス・ワーナー)対シナー&セイント(ジューダス・イカルス&トラヴィス・ウィリアムス)(w/エヴァン・リヴァース)

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 カナダインディ期待のホープイカルスとウィリアムスが、業界屈指のハードコア巧者、乱戦のプロであるSGC最強コンビジャスティスとマンサーを相手に、ハードな椅子攻撃と流血を志願した展開。

 ジャスティスとマンサーにかかれば、椅子とドアと場外戦で極上のハードコアを作り上げる。加えてイカルス&ウィリアムスもハードバンプを受け入れ、機動力もありと才能を披露。GCWである様なただSGCが暴れ回って終わるものではなく、見所が詰まった上で、試合としてもクオリティの高いハードコアマッチに仕上げることに成功。

 良い化学反応を起こしました。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

DEFY世界王座戦
ニック・ウェイン(c)対エル・ファンタズモ

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 BC追放を経てフェイスターン、正統派のスタイルに変化したELP。新日本参戦前は、元々フェイスで人気者だったので、スタイルチェンジはスムーズ。それでいて攻防を重ねてボリュームを上げていく新日本スタイルを手に入れたことにより、試合の重みを与える事が出来る様になった。

 対する才能溢れる神童ニックも、オスプレイと好勝負を繰り広げるなど、物量勝負にも耐えられる力を持っている選手。華やかでいて、悪い意味の軽さはなく、王座戦の格を持っている。ニックがELPの必殺技フルコースを返し切ったのはさすがにやりすぎではあったが、両者が力を出し切った熱戦には変わりはありません。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

全体評価:7

 

DEFY Wrestling Your Nightmare 6/3/2023
DEFY世界王座戦
ニック・ウェイン(c)対KENTA

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 もうすぐAEWデビューを控えていた当時ギリギリ17歳の神童ニックに対し、日本の時よりはハードヒッティングを強めにしつつ、その後はWWE的ヒールスタイルで封殺したKENTA。

 オスプレイやELPの時は、ハイフライヤーという共通点があり、ニックの華やかさを最大限活かした構築となっていたが、KENTAはハイフライヤーではないので、少し格の差が目立ったという印象。ニックのこれからの課題は、自らとスタイルが異なる選手と戦う事が増えて来る中で、どう魅力を損なわずに活躍出来るかでしょう。

 この試合でもニックが悪かった訳ではなく、単純にレジェンドクラスのKENTAが強さを見せて侵略するストーリーが最優先とされていたから、魅力が少し抑えめだっただけ。一つ一つの攻防は良くまとまっており、それだけでも非凡さは十分感じられる。
レフェリー失神からのチープショットを重ねた上で小狡くフィニッシュ。リマッチに期待したくなる試合内容でした。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

DEFY Wrestling Spirit WC 7/28/2023
シアトル・ストリート・ファイト
ニコール・マシューズ対アリー・キャッチ

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 DEFYの別ブランドとなる女子選手だけの大会。
 アメリカへの就労ビザが下りてからはフェイス役が多かったニコールだが、今回は人気者相手にヒール役。ヒールの憎たらしい振る舞いと的確な試合構築が光る。この辺りはさすがSHIMMER王座を2度戴冠しただけある。

 対するアリーもハードコアは朝飯前。盛り上げとメリハリの効いた動きで貢献。凶器はチェーンと椅子しか出てこなかったとはいえ、通常技の攻防や場外戦の時点でクオリティが高く、過激度の足りなさは感じさせなかった。両者の持ち味が光った良試合。 

 中々良い試合。
評価:***1/2