ROH on HonorClub #1 3/2/2023
ROH世界王座戦
クラウディオ・カスタニョーリ(c)対ARフォックス
フォックスのトリッキーな動きに1ターンは付き合うものの、2ターン目は必ず潰す形で制圧するクラウディオ。BCCのスタイルに則った厳しい攻めで格の差を示すその表現力が光る。
対するフォックスも得意のハイフライングやカッターで反撃。飛び回るのが持ち味だが、ベテランらしく的確に試合を紡いでいくので、クラウディオが作る試合の世界観を崩さない。故ラリー・スウィーニートリビュートの12ラージ・エルボーを見舞うのも新たな門出を祝う演出も忘れない。格の差は示しつつもフォックスの良さもアピール。
何よりもROHらしいテクニカル&ハードを大事にする作りを第一にした、まさにROH復興を示した一戦でした。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
ROH on HonorClub #2 3/9/2023
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— ROH - Ring of Honor Wrestling (@ringofhonor) 2023年3月9日
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• ROH World TV Title @SamoaJoe (c) v @Tony_Deppen
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ROHピュア王座戦-ピュア・ルールズ
ウィーラー・ユータ(c)対ティモシー・サッチャー
Beyond Wrestlingでも戦っている両者であり、ピュア・ルールとなったこと、何よりもROHという舞台により、両者のテクニックを全面に打ち出せる環境が生み出されている。
更にヒールターンしたユータは、テクニカルさだけではなく獰猛さも強く打ち出し、支配ターンも魅力的に映す。
対するサッチャーは、表現力が向上し、受け手としての技術が上がっていることで、ヒールターンしたユータの輝きを倍増させることに成功。
サブミッションの攻防は充実しており、そこにロープブレイクの回数制限や反則のナックル辺りも巧妙に組み込んでおり、ピュア・ルールらしさの演出も的確。テクニカルマッチとしてもTVプロレスとしても優秀な一戦でした。
好勝負。
評価:****
ROH女子世界王座戦
アティーナ(c)対ウィロー・ナイチンゲール
これまでのキャリアでも殆ど行っていなかったアティーナのヒール。新境地に取り組んできた中、このウィロー戦では一つの完成形が見えた格好となった。小馬鹿にするヒールアピール、腕攻めからのサブミッションを取り入れ、独創的な攻撃の数々を見せる巧さ、そして巨体のウィローを完璧に持ち上げる強さと全ての要素を高い水準に押し上げる事が出来ている。
対するウィロー。表現力の粗さはまだあるものの、持ち前の明るさは、苦境に立たされても何か起こしてくれるのではというシンデレラガール的な印象をもたらし、最大の武器である体躯から繰り出されるAEW/ROH女子部門ではトップのパワフルさは格や実績を打ち消すだけの破壊力を備えている。試合時間もPPV級の時間が与えられ、両者の持ち味を余す事なく表現する事が出来た。
若いウィローを導いたアティーナのリードもこの試合が特別になった要因。互いの必殺フルコース披露からダーティなフィニッシュまでやりたい事をやり切った。ROHを復活させた意味を見出すには十分な好勝負。特別な試合です。
好勝負。
評価:****
全体評価:7.5+
ROH on HonorClub #4 3/23/2023
オージー・オープン(カイル・フレッチャー&マーク・デイヴィス)対クリストファー・ダニエルズ&マット・サイダル
ダニエルズ&サイダルの対応出来るペースに合わせても難なく持ち味を発揮出来るオージー・オープン。様々な主要団体に出場したことにより、認知度もかなり上がってきており、試合運びやアピールに余裕が生まれている。
対するダニエルズ&サイダルは、ベテランらしく出来る事を的確にコツコツと積み上げていく。予想外だったのはサイダルの動きがキレていたこと。それによりダニエルズをカバー出来、攻防に勢いを生み出す事が出来ている。
要所ではオージー・オープンが、豪快な得意の連携を繰り出すことで締める。フェイスヒールを使わないからこそ両チームの実力がストレートに出た試合。手に汗握る攻防を積み重ねた終盤にかけての厚みも中々の物。想像以上の熱戦となりました。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4