世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

AEW TVマッチレビュー 2024 ウィル・オスプレイ対ダービー・アリン/オカダ・カズチカ対カイル・フレッチャー他

AEW Collision #72 12/7/2024
コンチネンタル・クラシック 2024/ゴールド・リーグ
ダービー・アリン対コマンデル

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 レイ・フェニックスを追いやる程の活躍を見せているコマンデル。持ち前の高難易度のハイフライングのみならず、ルチャのテクニック、アンダードッグ性も発揮し、進化を続けている。

 久しぶりに自らが圧倒的に格上となるダービー。コマンデルをリードしていく珍しい展開に加え、コマンデルのビッグダイブに呼応したダービーのスーサイドダイブも必見。尻上がりにボルテージが上がっていき、クライマックスも手に汗握る攻防の数々で魅了。

 負傷欠場したジュース・ロビンソンに代わってのエントリーとなったコマンデルが、株をまた上げた一戦でした。
 中々良い試合。
評価:***1/2

 

コンチネンタル・クラシック 2024/ブルー・リーグ
オカダ・カズチカ対カイル・フレッチャー

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 オーストラリア大会へ向けて大プッシュが続くフレッチャーが、エリートの仲間が在宅勤務となってしまい、孤軍奮闘が続くオカダを焚き付けていく。フレッチャーが徹底的に煽ることで、ヒールと新日本の象徴だった過去の狭間で揺れ動くオカダの厳しさを思い起こさせる。

 随所で厳しさが蘇っていく一方、下の世代を押し上げるムーブも出来ることを示したオカダ。新日本でありとあらゆることを経験したオカダの幅の広さがこの試合では良い方向に反映されている。

 ノリに乗っているフレッチャーが猛攻を仕掛け、オカダが貫禄を示そうとするも、今のフレッチャーの勢いは凄まじくというストーリーテリングを見事に紡ぎ切った。単なるリーグ戦のワンマッチながら、今の立ち位置やストーリーといった背景を織り交ぜて作り上げたTVプロレスとしても優秀な試合でした。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

全体評価:7+

 

AEW Dynamite #272 - Holiday Bash 2024 12/18/2024

AEW TBS王座戦
メルセデス・モネ(c)対アナ・ジェイ

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 成長著しいアナに活躍させながらも、余裕で受け切って制するモネ。10分くらいのコンパクトな試合だったが、クオリティの高い試合を安定的に生み出すモネの技量の高さを示す一戦でした。

 平均的良試合。
評価:***1/4

 

コンチネンタル・クラシック 2024/ゴールド・リーグ
ウィル・オスプレイ対ダービー・アリン

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 スムーズな演舞からダービーがダイブで先制するも、エプロンへのコフィンドロップ大自爆でダービーが大ダメージを負い、オスプレイがその流れで背中攻め。

 オスプレイの力強い攻めとダービーがダメージ表現の豊かさで中盤を作り上げ、終盤はオスプレイの得意技にダービーが華やかなカウンターを決めていく形。ただ決めるのではなく、豪快な上、必ず一工夫を加えて、最高の形でカウンター技を決めていく。

 トップスター2人なので高いレベルになることは、想像が付くものの、その想像よりも手が合うことを示す。両方ともプッシュされ続けているトップフェイス対決だからこそ出来る勝ち負けが読めないスリリングな攻防の数々。

 場外への奈落式スタイルズ・クラッシュまで飛び出た激闘を締めくくるきっかけが、ダービーの生涯のタッグパートナーであり師であり友人でもあるスティングの必殺技スコーピオン・デス・ドロップだったのも感慨深い。ここぞと言う時に使うからこそ重みが出る。

 独創性がありながらシンプルでもある。激しさ華やかさがありながらも重厚さも深みもある。このサイズの試合時間でやれる内容としては完璧な一戦でしょう。
 名勝負。
評価:****1/2

全体評価:7.5