2023年ネクストブレイクレスラー特集
"The Mother F'N King" カイリン・キング(KiLynn King) 特集
CCW Bash At The Brew 12 1/8/2022
CCW女子王座戦
マリーナ・タッカー(c)対カイリン・キング
定期参戦していたAEWを離れ、フリーランサーとして、古巣AEW、インパクト、NWA、新日本プロレスと様々なメジャー団体に参戦しているだけでなく、インディシーンでも様々な団体に参戦し、NPUやH2Oでは蛍光灯デスマッチも行うカイリン。メジャー団体での出世街道とは行かなかったが、通常形式とデスマッチの二刀流というマーシャ・スラモヴィッチルートで出世していく可能性の高い、インディのトッププロスペクト。
対するマリーナは、個人的には初見。わかりやすいルックスにキャラクターで、ヒールワークもそつなくこなし、カイリンのパワフルな攻撃に圧倒されるも、上手くいなしつつ、要所では真っ向から打ち合う。カイリンの研ぎ澄まされた動きが、マリーナの潜在能力を呼び覚まし、無駄もなくメリハリが効いた熱い試合内容となっている。
カイリンのチョップを軸とした試合構築は、非常に形になっており、元々の動きの良さに加えて、大きな武器となっている。日本マットでもすぐ通用するレベルでしょう。もっと上の舞台で行われていたら物凄い評判になっていたでしょう。
往年のSHIMMERでやる様なハイレベルな試合でした。
好勝負。
評価:****
CCW Bash At The Brew 15 4/8/2022
CCW女子王座戦-スティール・ケージマッチ
カイリン・キング(c)対マリーナ・タッカー
素晴らしかった好勝負のリマッチは金網戦。ピンフォール、ギブアップそしてエスケープ有ということで、エスケープを狙いつつ、状況に応じてピンフォール、ギブアップを狙う形。しかし、それによりどっちつかずになっていたのは事実。タッカーが特殊形式に不慣れな為、フォームを崩していたのが印象的。
カイリンが何とか修正しにかかるものの、通常形式での良さが失われていた。これに関しては完全に経験によるものなので、やむなし。エンタメもしくはハードコアに寄らない金網戦をローカルインディで実現するのは非常に難しい。2人の攻防自体は変わらず良いものも多く、期待値には届かなかったとはいえ、相性の良さは覗かせる。
デスマッチ経験もありタフマッチでも堂々としていたカイリンは、メジャー団体もしくは日本のトップ団体参戦を狙えるトッププロスペクトである事を今回も示していた。
平均より上。
評価:***
CCW Bash At The Brew 22 11/5/2022
カイリン・キング対ケルシー・レーガン
体格が劣るケルシーが相手ならば、カイリンのパワフルさは脅威。この試合でもメリハリの効いた動きに、チョップを中心としたハードヒッティングも冴え渡っている。充実度の高いカイリンに対し、ケルシーも懸命に反撃。体格差を乗り越え、ハードヒッティングに応じていく熱量の高い試合展開。
ケルシーは、数年前のプリシラ・ケリーの様なルックスだが、この試合では当時のプリシラを超える躍動を見せている。終盤に移ってもペースもテンションも落ちず、カイリンに堂々渡り合っていたケルシーの活躍は光り、その活躍を受け切った上、貫禄十分で跳ね返すカイリンの強さも際立った一戦でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4