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WXW 21st Anniversary Review ウォルター対カーラ・ノワール他 ~アメリカ行き直前、最後の里帰り~

wXw 21st Anniversary 12/18/2021

 

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ウォルター対カーラ・ノワール
 アメリカに旅立つウォルターが、ホームマットWXWへ里帰り。最近のケビン・オーウェンスもそうだが、かなり絞っており、アメリカでも上にのし上がるという覚悟がその部分に垣間見える。ただ今回は最後のリフレッシュ的な里帰り。

 WWEのTVマッチでは殆ど出来ない20分超えのロングマッチということで、普段カットしているグラウンドや場外戦もじっくり目に行い、いつも以上にチョップメインの構築は、インディ期を彷彿とさせる。

 対するカーラがウォルターをかなり尊重している為、ウォルターも伸び伸びと試合が出来ていた。ヨーロッパシーンでは今や非WWE最大のスターとなったカーラなので、配慮をしながらでも、ウォルター相手であってもインパクトが生み出せるレベルになっている。トペ・スイシーダ式ブラックアウト(胴締めスリーパー)や鉄柱越えトペコンといった大一番にしか出さない技まで披露し、ウォルターに肉薄。ウォルターがドミネイトよりも伸び伸び試合をすることに重きを置いていた為に、エッジが凄く効いている内容にはなっていないものの、ヨーロッパのトップスター対決に相応しい完成度の高い試合となっていた。

 終盤もツームストーンやファイアーサンダー等WWEでは出せない技をここぞとばかりに繰り出して締め。怪物ウォルターもやはり人間なのかと感じる瞬間であった。配慮はするけど接待にはならず、追い込むけどドミネイトにはならずと、一定の格差は描きつつも、カーラを下に下にせずに高品質のロングマッチを作り上げたのは見事。これはWWEでの経験が確実に活きているでしょう。高い期待を超える好勝負となり、ウォルターの旅立ちに、見事に花を添えることが出来た。
評価:****1/4

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WXW統一世界王座戦
アクセル・”ジ・アックスマン”・ティッシャー(c)対ユーン・シモンズ

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 アメリカに旅立つウォルターとは対照的に、アメリカから戻ってきた元アレキサンダー・ウルフことアックスマン。心機一転、SAnitY時代のバイプレイヤーに徹したスタイルは捨て、肉弾戦を軸としてインディ~NXT UK期のスタイルに戻している。

 対するシモンズと同様に、動けるビッグマン同士の肉弾戦を展開。両者華やかなタイプではないけれども、ベテランでもあるので、それを埋める様に体格の迫力と、単調にならない様に系統の違う技を組み込んでいき、飽きさせない工夫を施しながら、ビッグマッチのメインイベントを勤め上げた。

 流石にダウングレードはするとはいえ、WXW版マッキンタイア対シェイマス的な内容である。正直この2人ならもっと出来て欲しい所ではあるものの、合格点は上げられる良試合となっている。中々良い試合。
評価:***1/2

 

 

 

全体評価:7.5+