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Impact Wrestling Bound For Glory 2023 Review ウィル・オスプレイ対マイク・ベイリー他 ~TNA復活!~

Impact Wrestling Bound For Glory 2023 10/21/2023

 

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Impact Xディビジョン王座戦
クリス・セイビン(c)対KENTA
 ありそうでなかった軽量級のリビングレジェンド対決。KENTAはのらりくらりとヒールモード、対するセイビンはメリハリを効かせて鋭く反撃。ベテランらしい無駄のない攻防が続く。

 シンプルかつベーシックな攻撃が殆どだが、魅せ方の上手さ、完成度で不足感は感じさせない。クライマックスも的確に行い、見事な盛り上がりを生み出す。セイビン同様、KENTAの上手さを再認識出来る熱戦でした。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

Impact世界タッグ王座戦
ラスカルズ(c)(トレイ・ミゲル&ザカリー・ウェンツ)対ABC(エース・オースチン&クリス・ベイ)
 短時間の中に軽快なアクションを詰め込んだ一戦。勝手知っている間柄だけに、非常にスイングした内容。時間の制約がなければ、ショーをスティール出来る可能性は当然秘めている。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

ウィル・オスプレイ対”スピードボール”マイク・ベイリー
 RevProでも素晴らしい試合を作り上げている両者。団体とファンの期待通り、この大会におけるクオリティ確保枠としての仕事を的確に遂行。2人のベストインザ・ワールドが織りなすスピーディーで立体的。それでいて打撃面ではハードヒットと華麗な攻撃を両立させる隙の無さ。

 ベイリーらしく打撃の打ち合いを多めに配置したかと思えば、ベイリーも対オスプレイ様に裏必殺技メテオレインや持てる引き出しを全開に。新日本スタイルの長時間マッチだからこそ演出出来る重厚さではないものの、ヘビー級とXディビジョンの良いところ取り全部乗せの様な濃密な内容を実現。

 このカードだからこそ出来るものをしっかりと用意しており、それを時間制約のあるTVプロレスに落とし込んでいる。WWEよりは自由度があり、AEWよりは保守的なTVプロレスといったインパクトのカラーに合わした好勝負。朝飯前の様にMOTNを獲得。

 文句無しに好勝負。
評価:****1/4

 

Impact世界王座戦
アレックス・シェリー(c)対ジョシュ・アレキサンダー
 必殺技を躱し合うシークエンスから一進一退の攻防を織り交ぜながら、シェリーがボーダーシティストレッチへの布石となる腕攻めを行う形。細かく攻防を刻んで入るものの、詰め込み過ぎる訳ではなく、フェイス対決であることもあり、停滞を防ぐ意味合いが優先されているだけで、トータルで良い試合にする為に余白は空けている。

 年間ベストを狙う様な試合ではなく、PPVのメインということで、わかりやすさが重視されていて、その中にテクニカルさや激しさが含まれている。予想以上にシェリーが倒し切った形となっており、昨年の試合の様なエピックバトルにはならなかったものの、難なく好勝負レベルには仕上げてくれる安定感は見事。試合後の団体名をTNAに戻すという特大の発表の為に控え目に作られていたのは頷ける。

 好勝負。
評価:****

全体評価:8.5

 

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