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PWA Black Label It Started Out With A Kiss Review ~TRUE FRIENDS Go 2 Extremes~

PWA Black Label It Started Out With A Kiss 3/12/2021

▷ PWA Black Label: Started Out With A Kiss - Official PPV Replay - FITE

 

オージー・オープン(カイル・フレッチャー&マーク・デイヴィス)対ザ・ネイションズ(ジャック・ボンザ&ミック・モレッティ)
 シーンを代表するタッグ同士の対決。個々の力強さ、タッグとしての連携力、そして多彩な合体技と試合全体どこを切っても楽しめる熱戦に仕上がっている。まさにど真ん中150kmストレートの内容。

 ただそれをしっかり実現出来るところに、この両タッグの卓越した実力を感じる事が出来る。タッグマッチが好きなら特に必見の好勝負。
評価:****

 

PWWA王座戦-ノーDQ
ジェシカ・トロイ(c)対チャーリー・エヴァンス


 ミリー・マッケンジーとのメデューサ・コンプレックスと同様、チャーリーにとってはかけがえのないタッグパートナーであり大親友であるBlue Nationの盟友トロイとの一戦は、先月の大会でチャーリーが王座戦をぶち壊したことに端を発して行われたノーDQ戦。
 トロイがハードコア慣れていない事に加え、腕攻めが得意という事、更に20分超えのロングマッチになるので、スロースタート。映像の乱れもあり、掴みは今一つであったが、チャーリーもトロイもハードバンプを志願し、ニック・ゲイジの様なフェイスウォッシュや立てた椅子への投げなどハードコア色を強めていく。

 結果的にWWEのリア対ラクエル、AEWのロサ対ベイカーに匹敵する内容になるのだが、それらに比べれば洗練はされていないものの、逆にインディならではの激しいスポットを用意。椅子タワーへの投げに画鋲への投げ連発。ロサ対ベイカーならテーブルに行ったが、この試合は竹串を投入!急激にデスマッチ色を強め、更に有刺鉄線が巻かれたマネキンの腕(アーム・コレクターというトロイの異名を示す凶器)を追加しフィニッシュ。

 メジャーと比べれば粗さはあるものの、激しさはメジャーにも匹敵するレベル。インディでしかも女子でここまで出来る選手は中々いない。オーストラリアシーンが誇る数え歌のこのカードで、尚且つハードコアに絶対の自信を持つチャーリーを要しているからこその内容。

 掴みは微妙でも、流れは崩さず、修正しながら凶器攻撃とビッグスポットをこれでもかと投入し、終盤も勢いを落とさずに突っ走る。印象に残るシーンも多くありと見事に纏めて見せた。この試合も今年を代表する一戦でしょう。好勝負。
評価:****

全体評価:8