AEW Worlds End 2025 12/27/2025
Continental Classic 2025準決勝
KONOSUKE TAKESHITA対オカダ・カズチカ
憎悪を撒き散らし合うDCF同門対決であり、注目の日本人トップ初対決。初戦であり、まだ両者共に一応ステーブルメイトであることもあり、序盤はオカダがスカしつつ、基本的な攻防で積み上げていく形。
堅実ながら大きな勢いは生み出していなかったものの、中盤以降大技を解禁してからは、流石トップ対決というべき迫力満点の攻防の連続。フィニッシュこそダーティーなものだったが、それ以外はPPVやビッグマッチのメインイベントしか相応しくない黄金の輝きを放っていた。その可能性を見せ、ストーリーを発展させただけでもこの試合は大成功でしょう。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
Continental Classic 2025 準決勝
ジョン・モクスリー対カイル・フレッチャー
脚のダメージを引きずるモクスリーに漬け込む狡猾なフレッチャー。今年のMVP候補筆頭対決。フレッチャーがモクスリーに一切劣る事も臆することもなく、自分のやりたい事を質を伴って具現化出来ているのが素晴らしい。
ハードな攻撃とソリッドな脚攻めをミックスし、試合構築を進めれば、モクスリーもハードな攻撃で応戦はしつつ、豊かな脚のダメージ表現でこの試合に深みを与えていく。世代交代も匂わせ、弱さも魅力に変換することで、極悪ヒールから自然にフェイスの様なポジションに移行出来ている絶妙なテクニック。
時間をかけてナチュラルに行うことで人為感がないのが大きい。そして誰よりも身を粉にし、そのハードワークで団体の象徴たる姿を示している。漢気にやられてしまう。当然フレッチャーはお構いなし。上に行くために象徴の首を獲りに行く。エプロンへの垂直落下ブレーンバスターに、雪崩式スリーパー・スープレックスの様な鋭角な攻撃は衝撃的だが、互いが死力も手の内も使い切った肉弾戦。
隠していたスクリュードライバーを前の試合のオカダに使われて使えないという小ネタも非常に効いていた。そういう小ネタが加点になるのもこの試合が「持っている」試合だからでしょう。メインで決勝級のスリリングな大熱戦。
2026年、フレッチャーは今年のハングマン戦の様なお試しではなく、真の意味で世界王座と団体のトップスターの座を獲りに行くための一年になるでしょう。それに挑むだけの活躍を年間通して残しました。名勝負。
評価:****1/2
AEW女子世界タッグ王座戦
ベイブ・オブ・ラス(c)(ウィロー・ナイチンゲール&ハーレイ・キャメロン)対メルセデス・モネ&アティーナ
人気と連携を駆使する王座組と個々の実力と経験を武器に戦う挑戦者組とわかりやすい構図に則ったわかりやすい試合内容。ミッドカードらしい内容だが、それぞれが活躍する形を落とし込んでおり、アティーナの怪力、飛びっぷり、その場飛び式Oフェイスと濃縮版の活躍も見事。ウィローとモネの今後に繋がる形も上手く導き出しており、手堅い内容に仕上がっている。
平均的良試合。
評価:***1/4
ダービー・アリン対ゲイブ・キッド
ダービーの被虐とゲイブの猛攻が良い化学反応を巻き起こしているものの、両者共にそこまでの大流血を負う必要がある試合でもなく、その割に丸め込みでフィニッシュ。凄惨さとこの試合のポジションと結末が全てアンバランス。遺恨精算戦で激しくやるのは文句ないが、それならノーDQでドンバチやらせるべき。
今大会ハードコアは多くなかったので、ゲイブが新日本からの借り物とはいえ、ハードコアも大得意な選手だけに、変に遠慮するのは意味がわからない。良い内容だが、勿体無い部分も多い試合でした。
中々良い試合。
評価:***1/2
ミックスド・ナッツ・メイヘムマッチ
デスライダーズ(クラウディオ・カスタニョーリ、ウィーラー・ユータ、ダニエル・ガルシア&マリーナ・シャフィール)対ザ・コングロマレーション(マーク・ブリスコ&オレンジ・キャシディ)、ロデリック・ストロング&”タイムレス”トニー・ストーム
実力者対決であり、マーク、オレンジ、トニーと人気者を揃えた事で、シリアスにもコミカルにも面白いバラエティに富んだ多人数戦になった。トニーとオレンジのチークダンスは、しっかりSNSでバズっており狙い通り。
更に、この試合の一番の見所は、ロデリックとマリーナの夫婦対決。その前にクラウディオがトニーをジャイアントスイングで投げたように、夫婦対決ならば尚更容赦なし。夫ロデリックの顔面に打撃を打ち込んだマリーナに対し、ロデリックも背中に得意の逆水平を叩き込む。
昔の様なバイオレンスはないものの、男女対決も過度な庇護がないため、盛り上がる要因となる。抜群のミッドカードマッチでした。
中々良い試合。
評価:***1/2
AEW女子世界王座戦
クリス・スタットランダー(c)対ジェイミー・ヘイター
業界の中でも屈指の肉弾戦の使い手である両者の激突。フェイス対決でもあり、シンプルな一進一退の攻防、激しいぶつかり合いが軸となっていく。変化球を交える事はほとんどなく、2人の能力をストレートにぶつけ合う形。
好勝負にするにはもう一つ特別性は足らないものの、全体通して高値安定した内容である事には変わりはない。女子の中ではトップレベルにパワフルだからこそこの方向性で勝負出来ることの証明。このカードで描くべき内容となっている。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
Continental Classic 2025決勝
オカダ・カズチカ対ジョン・モクスリー
メガカードだが準決勝で燃え尽きたこと、特段因縁がないこと、一応ヒール対決であることなどが作用したか、悪い試合ではないが、大きな見所もなく、特段良くもない試合に。
脚のダメージを引きずるモクスリーに対して、オカダもヒールプレイを駆使してダーティーに行く訳でも、新日本スタイルを解禁する訳でもなく中途半端な形に。モクスリーのダメージ表現だけは優れており、気迫満点のモクスリーの男臭い立ち振る舞いだけが印象に残った一戦でした。
平均より上。
評価:***
AEW世界王座戦-フェイタル・4ウェイマッチ
サモア・ジョー(c)対スワーブ・ストリックランド(w/プリンス・ナナ)対”ハングマン”アダム・ペイジ対MJF
MJFが入った事でよりスターパワーが増えたカード。ただ、スワーブとハングマンは遺恨精算済のため、ストーリーテリングやサイコロジー重視というよりは、オーソドックスなスターが揃った多人数戦。
小悪党MJFに豪腕ジョー、そして永遠のライバルとなったトップフェイス2人スワーブとハングマン。やはりこの2人が向き合うと他を寄せ付けない輝きを放っている。実際この2人絡みの攻防がこの試合のハイライトである。
終盤はフィニッシャーを撃ち合う展開からThe Oppsの介入もあるが、そこからのボリュームは余りなく、TVマッチでももっとボリュームがあるレベル。十分良い内容ではあったが、MJFにベルトを移すための試合以上のものはなかった。
中々良い内容。
評価:***1/2
全体評価:8.5