WWE(NXT) Deadline 2024 12/7/2024
メンズ・アイアン・サバイバーマッチ(NXT王座#1コンテンダー・マッチ)
イーサン・ペイジ対ネイサン・フレイザー対ウェス・リー対ジャヴォーン・エヴァンス対オバ・フェミ
インディからの叩き上げを起用しただけ、多人数戦への対応力の高さを示しているが、前半はハイフライヤーを揃えた割にはダイブスポットが抑え目。それもそのはず最終枠でサプライズ参戦となったオバ・フェミありきの試合内容だからである。
一気に怪物オバ・フェミによる猛威がふるった形となり、軽量級の3人とやられ姿に定評があるイーサンがオバ・フェミに薙ぎ倒されていく展開は、これぞWWEといいたくなる。
その中で超新星エヴァンスのビッグダイブやイーサンの狡猾な立ち回りもありと、実力者達が的確に試合を進めていき、最後のオバ・フェミの爆発を引き起こす。メインロスターでも余り見なくなったドミネイターが気持ちよくドミネイトしていくシーンが多く見られたので、WWEらしさを非常に堪能出来る試合となりました。
中々良い試合。
評価:***1/2
WWE NXTタッグ王座戦
ネイサン・フレイザー&アクシアム(c)対ノー・クオーター・キャッチ・クルー(タビオン・ハイツ&マイルス・ボーン)
ノアで活躍したタビアン・ハイツが遂にPLEに登場。オリンピアンの実力を見せつけるスープレックスや豪快な投げ技の数々でハイフライヤータッグを蹂躙。フレイザーがアイアンサバイバー戦でダメージを負っている演出で格差は埋められていたが、それを抜きにしてもNQCC2人の可能性が存分に表れた熱戦。
アクシアムとフレイザーの誤爆やちょっとした不和があり、緊張感を持つ関係性である事を活かしつつ、基本的には見事なタッグワークと躍動感溢れる攻撃で応戦。誤爆からのクライマックスも劇的で、想像を遥かに超える激闘となりました。
NQCCの2人は、最近でいえばクリード・ブラザーズ、かつてではいえばWGTTの様な売れ方が出来る事を示す大活躍でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
ウィメンズ・アイアン・サバイバーマッチ(NXT女子王座-#1コンテンダー・マッチ)
ジュリア対ザリア対ステファニー・バッケル対レン・シンクレア対ソル・ルカ
こちらは打って変わって、ドミネイターのザリアは暴れ回るものの、トップコンテンダーであるジュリアとバッケルを主軸に据え、最初と最後の入場で直接対決を最小限に抑えながら、いざ激闘すると激しい攻防で魅了。
そして世界中の女子レスラーの中でも3本の指に入るハイフライングが武器のルカが類稀なる身体能力を武器に大暴れ。サスケスペシャルを完璧に決めるなど1番の見せ場を作れば、ジュリアと堂々グラウンドで渡り歩いたシンクレアが大きなアクセントに。
フォールを奪われ続ける役割もその感情豊かなキャラクターで魅力に変えてしまう。ペナルティボックスと行ったり来たりする形も最後の最後でフォールを奪って爆発。強者揃いの中で匹敵する技術と弱さで試合を広げられる存在であることを示し、試合全体を通して回し続けたジュリアがMVPならば、この試合の裏MVPはシンクレアでしょう。
人選、登場順の妙、試合内容、そして25分という絶妙な試合時間、全てが噛み合った管理プロレスが成せる最高完成度。文句無し今大会のMOTNであり、WWEらしさ満載である極上の作品でした。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4
全体評価:8.5