新日本プロレス/Stardom Historic X-over II 11/17/2024
KOPW 2024争奪戦-ハードコア・マッチ
グレート‐O‐カーン(c)対鈴季すず
女性の尻に指を突っ込む、その報復として股間にステープラー攻撃という下ネタが取り沙汰され過ぎている一戦だが、強者として格上感を徹底するオーカーンと、手慣れた凶器使いと場外戦、ハードバンプも披露するなど、デスマッチのエリートとして活躍していた経験を思う存分発揮した鈴季。
ハードコア系凶器のみならず、フォークやステープラーと激し過ぎない程度のデスマッチ凶器も使用し、なんちゃってハードコアではなく、新日本とスターダムでやれるベストのハードコアを作り上げたといっても良い。
鈴季を子供扱いしたところからスタートし、意地でも凶器を使わないようにしていたオーカーンが、鈴季の奮闘により仕方なく凶器を使ってしまうというストーリー・テリングが嵌っており、そこに両者のレスラースキルを織り交ぜて更に成功。
激しさと創意工夫のバランス感覚が取れており、非常に楽しめた一戦でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
IWGP女子選手権試合
岩谷麻優(c)対渡辺桃
序盤はセコンド介入や場外戦を使いながら、落ち着いた始まりとなったが、中盤以降鋭い打撃の応酬を放ってからは、怒涛のハードヒッティングマッチに。
エプロンへの投げや顔面を鋭く捉える蹴りの数々でボルテージを上げていき、大技の応酬で重厚に仕上げる。中盤以降は余計なエッセンスを少なくし、桃もバット攻撃を使わずに、正攻法で挑む。桃の無慈悲な攻撃と岩谷のハードバンプ、そしてボロボロになってから真価を発揮する岩谷の強さ。
メインがボーナストラック的タッグマッチであることを考えれば、実質この試合がメイン。新日本のファンにも響くであろう、これぞスターダムという死闘でした。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4
ザック・セイバーJr.&舞華対エル・デスペラード&スターライト・キッド
ザック×デスペの元鈴木軍兼クリス•ブルックスの大親友対決は、グラウンドやサブミッションの攻防で特別性を示す。連携などはなく個々の強さで動くザック&舞華に対し、様々な連携や合体技を用意したデスペ&キッドという対比。シングルプレイヤーとしての上手さとバランサーとしての実力も発揮。
強さを示したのはザック&舞華だが、試合をコントロールしていたのが確実にデスペ&キッド。普段やらないシチュエーションを跳ね除けて、自らの武器に変えていく彼らの懐の深さが堪能出来る一戦でした。
セミの好勝負を凌駕するような内容ではなかったが、ここでしか見せない内容だったのも間違いない。
中々良い試合。
評価:***1/2
全体評価:8