世界のプロレス探検隊

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WWE Bash In Berlin Review グンター対ランディ・オートン/ドリュー・マッキンタイア対CMパンク他

WWE Bash In Berlin 8/31/2024

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アンディスピューテッドWWE王座戦
コーディ・ローズ(c)対ケビン・オーウェンス

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 コーディの指名により実現した親友対決。
 長い視殺戦から握手。いつも荒々しいKOが、静かに挑むその怖さが最初の印象。
試合全体としてもフェイス対決らしい一進一退の攻防がメイン。オーソドックスな試合展開だが、間の取り方と攻防量を増やす事でPLE仕様に仕上げていく。

 終盤のコーディが脚を痛めるシーン(SDでKOはコーディが脚を痛めたのを隠しているという発言に基づいたもの)、その脚を痛めたコーディに、容赦なく攻撃出来ない葛藤を見せたKOというストーリーテリング1点以外は、トップ対決による得意技必殺技もふんだんに使用された豪華な試合。丁寧に試合構築しているので雑味も全くない。

 KOが裏切るか否かの1点で、26分もの試合を作り切ってしまうのは、地力の強さとそれだけKOに歴史があるということ。KOが通常形式でも難なく良い試合が出来るメインイベンターであることを再提示出来た試合でもあります。

 素晴らしいオープニング。好勝負。
評価:****

 

WWE女子タッグ王座戦-
アンホーリー・ユニオン(c)(アルヴァ・ファイア&アイラ・ドーン)対ビアンカ・ブレアー&ジェイド・カーギル
 旧体制なら簡単にスカッシュで終わりだが、UUにもかなり攻撃パートを与えるところが現体制。UUの上手い方アルヴァがその期待に応える良い攻めを複数見せたのも好材料。圧倒的強者タッグのビアンカ&ジェイドにも肉薄し、試合内容も捨て試合ではなく、クオリティが伴った試合でした。

 平均的良試合。
評価:***1/4

 

ストラップ・マッチ
ドリュー・マッキンタイア対CMパンク

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 試合開始前にマッキンが急襲し、パンクを痛めつけてから試合開始。余裕を見せながら甚振るマッキンだが、早々にG2Sを決めてパンクも形勢逆転を図るも、マッキンも譲らない。
 徹底的に互いを潰してからタッチによる決着に向かう死闘となり、徹底的にストラップの武器使用を行う。バンクは眉間から出血。あくまでもストラップがメインだが、椅子やテーブルもアクセントとして使用。

 冒頭のG2Sや中盤のクレイモアの様に必殺技も惜しみなく使用。ボロボロになった末にタッチに向かうというストーリーテリングも理に適っており絶妙。何でも出来るオールラウンダーのマッキンとクラシカルな試合が大好物のパンク、ストラップ戦という形式を最大限ストーリーに反映させて激戦を作り上げている。

 敬愛してやまないブレット・ハートオマージュのシャープ・シューターやフィニッシュもG2Sを乱れ打ちで完全に抵抗できなくしてから、ストーリーの軸となったブレスレットを取り返して勝利とこれ以上ない締めくくり方。WWEがCMパンクという存在を最大限活かし切ったからこそ生まれた好勝負でした。
 文句無しに好勝負。
評価:****1/4

 

テラー・ツインズ(ダミアン・プリースト&リア・リプリー)対ジャッジメント・デイ(“ダーティー”ドミニク・ミステリオ&リヴ・モーガン)

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 前半はスカッシュマッチかという様なドミネイト満載の展開だったが、必死にドミニク&リヴが反撃する事で何とか試合の形にしていく。チープショットを駆使してではあるが、要所でセンスを感じさせるドミニク、完全なヘタレヒールではなく最低限の強さも示しているリヴは、リア相手に豪快な攻撃を複数見舞う。

 赤井沙希オマージュのケツァルコアトルやバリケードへのコードレッドといったインパクト十分の攻撃でリアを確実に追い詰める。
 終盤のJDの面々の介入も含めて薙ぎ倒す大人気テラー・ツインズの悪党成敗物語だが、ドミニク&リヴもヒールとしての存在感だけでなく、レスラーとしての価値も示した試合でもありました。

 平均的良試合。
評価:***1/4

 

WWE世界ヘビー級王座戦
グンター(c)対ランディ・オートン
 前半はじっくりとした立ち上がりでロングマッチを予感させる。オートンは腕攻めで先制し、ラリアットやチョップ封じ。第二の故郷といっても良いドイツ大会で支持を受けるグンターに対し、フェイスではあるもののオートンがリード。

 ヒールになるのではなく、単にドミネイト力が強いからリード出来る。それが支配者グンター相手であってもなのは、オートンだからこそ成せる技。

 対するグンターは、WWEでは全くなかったフェイスの立ち位置で劣勢になりながら試合を進める役割だが、的確な振る舞いで対応。その辺りの対応力が高いからこそこの大会でのカードにGOが出たといっても良い。実況席破壊はあったものの、基本的にはレスリング勝負がメイン。

 オートンはハードヒッティングが得意なレスラーではないのなら、それならそうと執拗なスリーパーで締め落とす。それならオートンの最高級の表情芸も活かす事が出来る。オートンへの最大限の配慮を与えながら、レスラーとして生まれ育ったドイツシーンのヒーロー、グンターの価値も高める見事なメインイベントでした。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

全体評価:9