AEW Dynamite #253 8/7/2024
AEWアメリカン王座-エリミネーター・マッチ
MJF(c)対カイル・フレッチャー
ヒール対決ではあるが、オスプレイの親友ポジション優先で戦うフレッチャーが擬似フェイスとなり、気迫満点でMJFに立ち向かう構図。
すっかり小悪党らしさよりも実力派らしさが勝っているものの、時折小悪党ムーブを出してしまうのもMJF。クールヒールになりきれないのもMJFの人間臭い部分である。
しかし、攻防面はフレッチャーを仮想オスプレイに設定したか、オスプレイ戦でもやりそうな激しい攻防を多数配置。チャンスを得たフレッチャーもシングルレスラーとしてメキメキと力を上げていることをMJF相手でも示し、ハードな一進一退の攻防を披露。
仮想オスプレイと切り捨てるには余りにも充実し過ぎている熱戦となりました。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
エニシング・ゴーズマッチ
ブライアン・ダニエルソン対ジェフ・ジャレット
AEWが存在しなければ絶対に有り得なかったマッチメイクが実現。試合自体は、ブライアンの入場を襲撃したJJによるギターショットで幕開けし、会場全体を使った乱闘物。レスリングを楽しむ様な試合ではないものの、コンディション的に限界はある上、技数が少ないJJを活かすには、これくらい極端でも悪くはない。
リングに戻ると凶器攻撃を交えながら、JJの得意技フルコースでブライアンを追い詰める形。全体的にブライアンがJJを立てていたが、JJも壊さずに役割を遂行出来るのは見事。期待していた様な内容ではなかったが、悪い試合でもなく、上手くまとめている。
平均的良試合。
評価:***1/4
AEW Collision #57 8/10/2024
テキサス・ブルロープマッチ
サンダー・ロサ対ディオナ・パラッツォ
男子でもあまり無い中、女子では滅多にないブルロープマッチ。それに値する業界屈指の実力者2人による抗争決着戦。ブルロープを的確に試合に反映させながら、ロサの大流血や凶器攻撃で試合を模って行く。
ブルロープに拘り過ぎるとクラシカルに寄ってしまい、TVプロレス向きではないので、椅子攻撃やテーブルがメインとなるが、おびただしい鮮血で顔面を真っ赤に染め上げるロサによる烈火の如き鋭い攻撃と、ディオナの正確なコントロール&ハードバンプも印象的。
緩さが一切なく、ノーDQ戦の時に比べ、シンプルにハードコア・マッチとしてのレベルが上がっている。決してロングマッチではなくとも、結果を残す。改めて業界トップレベルのスターであることを改めて示した良試合でした。
中々良い試合。
評価:***1/2
AEW Dynamite #254 8/14/2024
AEW TBS王座戦
メルセデス・モネ(c)(w.カミーユ)対志田光
AEWのことを毛嫌いし、WWEに尻尾を振ることでお馴染みの某ビショフにプロモが下手と言われているモネが登場。しかし、某ビショフも試合のクオリティに関してはケチを付けることは出来ない。
この試合でも他を寄せ付けないスター性を発揮。モネのショーケース的な試合展開となっており、カミーユを効果的に介入させながら、ソリッドな試合構築と持ち前のスターパワーを発揮し、短時間でも見応えのある内容に仕上げる。WWE時代よりもパワーが増しているのも評価すべき点。
対する志田も要所で豪快な攻撃を繰り出し反撃。モネ相手でも実力差が出ないところは流石の一言。このベースを基にして、ボリュームアップすれば、普通にPPV級の内容になるでしょう。
中々良い試合。
評価:***1/2