世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

Impact Wrestling Review 2023 トリニティ(元WWEナオミ)対カイリン・キング/ジョナサン・グレシャム対マイク・ベイリー他

Impact Wrestling #979 5/18/2023
トレイ・ミゲル対ラレド・キッド

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 インパクトの中でも最も見ておくべき選手であるトレイ・ミゲル。単なるアピールマッチにさせず、格の差や傍若無人なヒールとしてのアピールは的確に行いながら、ラレドの勢い溢れる攻撃も示しつつ、要所で切れ味鋭い攻撃を返す。

 そしてフィニッシュはダーティにと、軽量級のTVプロレスとして完成された試合に仕上がっている。後5分あれば好勝負級。中々良い試合。
評価:***1/2

 

トリニティ対カイリン・キング(w/テイラー・ワイルド)

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 元WWEナオミがトリニティとなり初めての試合。WWEでは身体能力を活かした攻撃、スポットの印象が強い。それはこの試合でも同じではあったが、WWEでは単発だったのが、この試合では試合全体を通して高い身体能力、柔軟性が反映された試合運びとなっているのが印象的。

 TVプロレスの管理されている所とある程度のクリエイティブの自由さがあるインパクトだからこそトリニティが本来やりたかったこと、元々出来たこと、恐らくメルセデス・モネ(サーシャ・バンクス)とトレーニングしてきた内容も発揮することが出来ている。WWEにいたからこそ目立たなかったが、破格の華やかさも備えている。まだ伸びしろも秘めており、WWEに戻る前に、存分キャリアを進化させて欲しいところ。AEWではなくインパクトを選んだのは大正解。

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 そして対戦相手のカイリン。現タッグ王者とはいえ、今年契約を結んだ選手としては大抜擢。主役トリニティを立てながらも、試合構築を担当。派手ではないものの、力強く堅実なハズレのない試合運びは、確実にこの試合のクオリティを押し上げた。元々持っていた実力に見合った活躍である。奇跡ではなく必然。しかしこの抜擢された舞台で実力を発揮出来たのは大きく、団体内でポジションを確立した試合になるでしょう。

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 ナオミのベストマッチはSDのシャーロット戦だが、その試合に匹敵するレベルとなったこの試合は、トリニティが自ら良さを提示することが出来ていて、カイリンと共に共同作業でクオリティを押し上げたもの。団体デビュー戦が、キャリアでもベスト級の内容にすることが出来たのは大きい。今後のトリニティに期待出来る大熱戦。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

全体評価:7

 

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Impact Wrestling #975 4/20/2023
タイム・マシーン(クリス・セイビン、アレックス・シェリー&KUSHIDA)対”スピードボール”マイク・ベイリー、ジョナサン・グレシャム&トレイ・ミゲル

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 MCMG+タイム・スプリッターズのタイム・マシーンの魅力全開のトリオスマッチ。対戦相手が実力者揃いだが急造トリオなので、個々で戦うスタイルの為、個々でもタッグでもトリオとしてもハイレベルで完璧なタイム・マシーンの凄さが如実に表れていく。

 その中でも冒頭のミゲル対クシダのマッチアップが印象的。試合の中では終始1人ヒールということで、ヒールらしい立ち振る舞いを心がけていたミゲルだが、冒頭のクシダとのマッチアップは、ミゲルのレスラーとしての能力の高さをストレートに示した攻防となっており、近い将来の一騎打ちに期待が持てる。

 TVプロレスらしさを疎かにせず、Xディビジョンらしいスピーディーであり、独創的でテクニカルな良さを存分に示した一戦でした。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4


Impact Wrestling #977 5/4/2023
ジョナサン・グレシャム対”スピードボール”マイク・ベイリー

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 インパクトでも対戦を重ねて4戦目。グレシャムのテクニカルな攻撃に、技術で喰らい付き、ハイフライングと打撃で視覚的なインパクトを追加。ベイリーの華やかなスタイルがグレシャムの渋いスタイルを補完し、軽量級の魅力をキープしている。

 通常放送サイズではあるものの、その分全編通して無駄がなく研ぎ澄まされた内容の濃い試合となっている。好勝負に届かない良試合
評価:***3/4