世界のプロレス探検隊

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GLEAT G PROWRESTLING Ver.47 GORILLA HALL OSAKA大会レビュー/石田凱士対KAZMA SAKAMOTO/コマンデル参戦

GLEAT G PROWRESTLING Ver.47 3/21/2023

youtu.be

 

GAORA TVチャンピオンシップ
田中稔(c)対クワイエット・ストーム
 クイックネス対パワー。ベテラン同士の手堅い試合。衰えを感じさせないキレ味を両者見せ、短時間でも見所の多い試合を作り上げました。
 平均的良試合。
評価:***1/4

 

STRONGHEARTS(T-Hawk&CIMA)&コマンデル対Black Generation International(Yutani&ハートリー・ジャクソン)&ビオレント・ジャック

 

 

 ストハーの安定の連携にアクセントとしてコマンデルの超絶技を加えていく形。日本はハイフライヤーがハイフライングが凄いコンプリートプレイヤーに化けることが出来る場なので、コマンデルもメジャーからのオファー次第ではあるものの、レスリングを学んでいくのも今後のキャリアに繋がるでしょう。

 また、BGIの助っ人として参戦したジャックがルチャドールの引き出しを開け、コマンデルと非常に良い攻防を見せた事も驚き。実力者なのは周知の事実だが、コマンデルの様な相手にも遜色なく実力を発揮出来るのは流石。

 立ち位置がジャクソンと被るのがネックだが、レギュラー参戦するのも面白い。試合は、CIMAがアクシデントにより途中退場してしまうものの、T-hawkが補って余りある活躍を見せフォロー。コマンデルの凄技に飲み込まれない躍動でした。
 中々良い試合。
評価:***1/2

 

 

G-INFINITY選手権試合
BULK ORCHESTRA(c)(田村ハヤト&チェック島谷)対エル・リンダマン&渡辺壮馬
 BOは田村の体躯と島谷の軽快さを合わせた凸凹タッグ。対戦相手のリンダマンと渡辺が実質ジュニアなのでパワーバランスを保つ為に、渡辺と島谷の出番が多くなってしまったのは仕方ないが、その分渡辺と島谷が躍動。スピーディーかつ正確な攻防は最初から最後まで目を見張るものがありました。

 リンダマンと島谷の煽りが上手で観客を乗せる。リンダマンと渡辺は急造タッグだったが、BOは防衛を重ねているだけあり、個々でもタッグでも働けるのは強い。目まぐるしい攻防が続くので、持ち前の重厚感を発揮しにくかった田村も自分の持ち場になれば豪快な攻撃で場を支配していた。場外ダイブやカットプレーでの追い込み方が絶妙で、序盤の煽りで溜めたエネルギーを爆発させる事に成功。

 一番の実力者であり、団体の看板の1人リンダマンがフォロー役に回っても、その他の3人が意地を見せ、好勝負レベルの熱戦を残す事に成功。

 好勝負。
評価:****

 

G-REX選手権試合
石田凱士(c)対KAZMA SAKAMOTO
 絶対王者リンダマンを倒した新王者石田だが、試練は続く。数々の団体を渡り歩き、晴れてGLEAT所属となった実力者KAZMAが立ちはだかる。DG時代R.E.Dではオープン・ザ・ツインゲートタッグ王者に共に輝いた関係でもあり、ただでさえ強いのに、自身のことをよく理解されている相手との対戦とあり、苦戦は必至。

 その深い関係性を物語るかの様に、石田がラフに持ち込めば、それ以上にラフで返す。打撃戦に持ち込めば、勝る体格を活かしたパワフルな攻撃で圧倒。セコンドにはセコンドと介入も出来ない様な形で、石田のやりたいことをことごとく潰していく。

 手段がなくなってしまった石田は、開き直って得意の打撃とアングルホールドに拘り、徹底的に打撃戦を挑んでいく。豪快なKAZMAのまるでクリス・ヒーローが宿ったかの様なエルボー連打や膝蹴りの数々に苦戦しながらも、とことん蹴りを見舞い、強敵を丸鋸の様に薙ぎ倒していく。
 共にヒールの印象が強い選手ではあるが、介入や反則を一切使わない真っ向勝負。深い関係性を物語る様な激しい攻防とそれを彩るストーリーテリング。DGでは実力者ながらブレイブやタッグとメインイベンター扱いではなかった両者が見せる渾身の一戦。勢いを失うDGと勢い付いているGLEATの違いを示すかの様な激闘は、2人にとっての新章を印象付けるものでもあった。

 文句無しに好勝負。
評価:****1/4

全体評価:9