世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

AEW Review 2023 オレンジ・キャシディ対ウィーラー・ユウタ/トレント・バレッタ対トニー・ニース他

AEW Dynamite #177 2/22/2023
AEWオール・アトランティック王座戦
オレンジ・キャシディ(c)対ウィーラー・ユウタ(w/クラウディオ・カスタニョーリ)

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 ファイアー・アント対シルバーホークが時を経てメジャーAEWにて激突。Chikaraらしいルチャスタイルの軽快でテクニカルな攻防から、Beyond Wrestlingらしい熱く硬派な攻防、そしてスケール感は、メジャーAEWクラスと2人が歩んできた道を表したかの様な試合内容。

 ベストフレンズの子分ではなく、競争相手と変身を遂げたユウタの成長物語と、それをホームグロウン・スターとして迎え撃つキャシディの横綱相撲が堪能出来る。セコンドのクラウディオを絡めたのもストーリーテリングを補強する意味では大正解。

 Chikaraリユニオンであってリユニオンでない、団体のスターとなった両者の現在を堪能出来る熱戦でした。好勝負。
評価:****


全体評価:7

 

AEW Dark #184 2/21/2023
トレント・バレッタ対トニー・ニース(w/”スマート”マーク・スターリング)

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 NYWC時代からの旧友、元パートナーでライバルと、ベスト・フレンズ以上に深い関係性同士の一戦は、Dark史上最も優れたレスリングマッチの一つとなる。ハイライトとなり得る様なシーンこそないものの、最初から最後まで完成度の高い試合内容。

 場外を広く、荒く使う事でライバル関係を示しつつ、セコンドのスターリングの大活躍もあり、ニースがヒートを煽り、バレッタが応戦する形。オーソドックスなフェイスヒールの展開でTVプロレスらしさを感じさせながら、攻防自体は両者共に激しくも疾走感がありとまさにプレミアアスリートというべき高品質。DynamiteやRampageにもそのまま出せるレベル。

 2014年 EVOLVE『EVOLVE 25』でのFIP世界ヘビー級王座戦、彼らのキャリアの中でも屈指の試合だったが、その試合同様記憶に残る素晴らしい試合を演じました。
 好勝負。
評価:****

AEW Rampage #83 2/24/2023
ヤング・バックス(マット&ニック・ジャクソン)(w/ケニー・オメガ)対オージー・オープン(カイル・フレッチャー&マーク・デイヴィス)

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 オージー・オープンの前回参戦時は、ウィル・オスプレイの参謀役だった為、ヤング・バックス直々に紹介の機会を設けられた格好。前半は、TVプロレス要素が強いオージーオープンのショーケース、後半はバックス主導でミラームーブや互いの連携を競い合う形でPWGらしさ溢れる展開。

 TVプロレスからPWG的西海岸プロレスに強引に移行した事により、オージー・オープンが無理に合わせないといけない状況となり、攻防も崩れ気味だったが、名タッグ対決らしく試合の質は高値安定。

 この2組ならもっと凄い試合が出来るとわかっているだけに、細かなチューニングが決まらず、力づくでまとめ切った印象を受ける。それでもオージー・オープンの価値を示すには十分な内容。最有力は新日本だとは思うけれども、長期の契約を得るに相応しい存在である。早い者勝ち。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4